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6月18日に第6回化学公開セミナーを開催します

カテゴリ:イベント|2014年04月24日掲載


名古屋工業大学生命・物質工学教育類では、2010年から所属教員の研究を優しく分かりやすく紹介するための化学公開セミナーを開催しています。第6回目の今回は生命化学に関する開発・評価・活用をテーマとして、1)骨格筋の運動適応の分子機構について生化学分野の花井淑晃准教授 2)フラビンを結合したタンパク質について物理化学分野の岩田達也助教が講演します。多数の皆様のご参加をお待ちしています。


日時:6月18日(水)13:00~14:30(講演30分、質問10分)
場所:2号館F1講義室
参加費:無料
対象:学内外の興味ある方すべて
申込:当日直接参加
連絡先:生命・物質工学教育類 加藤禎人(電話052-735-5242)

1)骨格筋の運動適応の分子機構
講師:花井淑晃准教授  座長:大桑哲男教授
動物の身体における骨格筋の役割は、上位中枢からの刺激に応じて収縮し、間接の回転トルクを生じさせることです。身体各部の骨格筋が協調して収縮することにより、スポーツ活動に見られるようなダイナミックな身体運動がなされます。また、骨格筋組織は、一定強度以上の収縮活動を繰り返すことにより、細胞容積の増加(筋肥大)や、基質を酸化してエネルギーを取り出す効率がよくなるなど、活動様式依存的にその形態・機能を発達させることが可能であるという特性を持ちます。このような、骨格筋のいわゆる「運動適応」は、スポーツパフォーマンスの向上のみならず、疾病予防・健康維持の面においても近年注目を集めており、収縮時に筋細胞内で生じる様々な分子レベルの変化が直接の刺激因子となることが明らかとなっています。本講では、これら骨格筋の運動適応の分子メカニズムの最新の知見について紹介します。

2)黄色い色素に魅せられて−フラビン酵素の光化学
講師:岩田達也助教  座長:神取秀樹教授
フラビンはヒトではビタミン(ビタミンB2)として知られる有機化合物であり、生物の呼吸鎖における電子伝達体や酸化還元反応を司る補酵素として働きます。単離したフラビンは黄色を呈し、青色光による励起で緑色の蛍光を発します。損傷DNAを修復するDNA光回復酵素を唯一の例外として、長らくフラビン結合タンパク質(フラビン酵素)は光とは関係なく機能するものばかり報告されていましたが、1990年代から2000年代にかけてフラビンを結合した光センサータンパク質が相次いで発見されました(クリプトクロム、LOVドメイン、BLUFドメイン)。興味深いことに、これらのタンパク質の光反応は異なることが分かりました。本講演ではフラビン酵素の歴史(≒酵素の歴史)に触れながら、フラビン結合光センサータンパク質の反応機構の研究について紹介します。


 


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