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6月17日に第7回化学公開セミナーを開催します

カテゴリ:イベント|2015年04月17日掲載


名古屋工業大学生命・物質工学教育類では、2010年から所属教員の研究を優しく分かりやすく紹介するための化学公開セミナーを開催しています。今回はごく最近昇進されたお二方にご自身の研究を紹介していただきます。ひとりは分子認識能やタンパク質機能の発現の合理的デザインについて高分子分野の水野稔久准教授、もう一人は新規な濃縮・分離のための「化学種の相間移動」および「大型設備基盤センター」の共同利用について分析化学分野の安井孝志准教授です。多数の皆様のご参加をお待ちしています。

主催:名古屋工業大学生命・物質工学教育類
後援:同窓会「緑会」
日時:6月17日(水)14:40~16:10(講演30分、質問10分)
場所:4号館1階ホール
参加費:無料
対象:学内外の興味ある方すべて
懇親会:大学会館1F生協大食堂16:30~18:00
申込:当日直接参加
連絡先:生命・物質工学教育類 青木 純(電話052-735-5251)

I)分子機能の合理的設計
講師:水野稔久准教授  座長:青木 純教授
 目的とする機能を持つ新規分子を合理的に設計できる、これが出来るのは化学者の醍醐味です。天然には特定の分子を選択的に認識する「抗体」や、さらに化学反応を触媒する「酵素」といった蛋白質がありますが、これら蛋白質の持つ選択的な分子認識能を、合理的にデザインした複雑な構造を持った有機分子で実現しようとして始まったのが、「分子認識化学」です。分子の形をよく見て、一つ一つの相互作用(静電相互作用や水素結合、疎水性相互作用など)を精密にデザインする設計手法は、芸術的な洗練さすら感じさせるものでしたが、一方でこのようなセンスは、特定の刺激に応じて蛋白質の機能をON-OFFできる人工蛋白質の合理的設計手法にも繋がるものでした。本講演では、演者の経験を元に、「分子認識化学」からケミカルバイオロジーにつながる「蛋白質科学」まで、関連研究を通して紹介したいと思います。

Ⅱ)化学種の相間移動へのいざない
講師:安井孝志准教授  座長:大谷 肇教授
 多様な現代社会においては、環境あるいは商品開発等で問題を引き起こす成分の物質量は、これまでより超微量になりつつあり、機器分析の前処理を含め、新規の濃縮・分離システムの必要性が高まっています。これらのシステムを設計する際、対象となる化学種の液-液、液-固などの二相間分配を利用する例が多くみられます。本講演では、金属錯体のクロマトグラフィー、アニオンの固相抽出など、演者がこれまでに携わってきた研究において、思わず魅了されてしまった「化学種の相間移動」についてご紹介したいと思います。また、この場をお借りして、演者が現在所属する「大型設備基盤センター」で管理されている大型研究教育設備の共同利用についても併せて紹介させていただきます。非常に魅力的な60装置がみなさまの研究開発や問題点解決に有効に役立てられております。

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2014年6月に行われた化学セミナーの様子


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