トモグラフィは、光や電磁波の入出力を計測し、物体内部を復元する逆問題であり、医療用画像等の研究分野において重要な課題となっています。本講演では、経路積分の離散化により光の伝播をモデル化する光散乱トモグラフィの理論を紹介します。計算を容易にするための2次元散乱のモデル化、内点法による制約付き最適化問題としての定式化、シミュレーション結果および従来の拡散光トモグラフィとの比較結果を示し、今後の方向性についてもお話しします。