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1 取組について
(1)取組の趣旨・目的
本学の就職状況は、創立100周年を一昨年に迎えたという歴史的な経緯に加えて中京地区という日本有数の製造業地域に位置しているという地域性により、極めて良好である。しかしそれが逆に学生側のキャリア意識の発達を阻害している場合も多い。そのため就職前に思い描いていた職場環境と実際のそれとの大きな乖離に驚き、早期退職や転職に陥ることもしばしばである。だがそればかりではない。工学系大学特有の問題もある。それは、学科あるいは研究室単位に張り巡らされた強固で安定した就職ネットワークがあるがために、逆に、学科等を越えて学生が自由にキャリアパスを形成することが難しいという事態である。これは、学生の意識が大きく変化しているにもかかわらず、大学の体制がそれに適応していない典型例である。工学の縦割り意識を超えて、自由にものを考え、自由に創造しようとする、いわば将来のある学生ほどこのような事態に陥ってしまう可能性も高い。
本学の理念は「ひとづくり」「ものづくり」「未来づくり」である。なかでも、工学技術の革新を通して積極的に世界の幸福な未来を切り開いて行こうとする「未来づくり」を重要な理念として位置づけ、本学で工学技術を学んだ学生が国内外の社会情勢の変化に先見性をもって柔軟に対処し、企業等において先導的な役割を担うことを期待している。にもかかわらず、現実にはそれを阻止している感さえある。本学ではこのような状況にいち早く対応しようと、すでに平成17年から「〈啓き・支え・促し〉キャリア教育」(Inspire-Support-Encourage キャリア教育)と呼ぶ総合的キャリア教育を開始した。これは、キャリア教育を「啓き・支え・促し」の三段階に分け、それぞれに対応する教育課程、教育方法及び支援体制を明確にすることでキャリア教育を総合的に実践しようと考えたからである。本取組は、こうした枠組みのキャリア教育をさらに発展させると同時に、「支え」部分である「学生へのきめ細かな応対」をより充実させることで変化する学生意識を的確に把握し、それを、「キャリアサポートオフィス」の任務である「キャリア意識開発プログラム構築」や「グローバルキャリアパス支援活動」など、「啓き」「促し」部分に適宜フィードバックする仕組みを構築することで、工学系大学にふさわしい総合的キャリア教育を実践しようとするものである。そのため、実践中のキャリア教育に「連携」を入れることで「〈啓き・支え・促し〉連携キャリア教育」(Inspire-Support-Encourage Collaboration キャリア教育)(略してISEC教育)と改称し、具体的には以下の三つの取組を段階的に実施する。
1)ISEC教育における「啓き」段階の質的向上
2)ISEC教育における「促し」段階の質的展開
3)ISEC教育における「支え」と「啓き」「促し」との連携面の強化 |
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