国立大学法人名古屋工業大学

文字サイズ
検索

大学紹介

ホーム > 大学紹介 > 学長ごあいさつ > 学長のことば:新年のご挨拶(平成27年1月)

学長のことば 新年のご挨拶(平成27年1月)

新年あけましておめでとうございます。 皆様、お健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

  名古屋工業大学は、今年、創立110年を迎えます。十干十二支によれば、今年は「乙未(きのと・ひつじ)」の年。古来中国では、群れをなす羊は「家族の安 泰、財を成す」として賛美されていたようです。「未、来る=未来」、本学の進める「名工大版理工系人材育成戦略」による「ひとづくり」と「ものづくり」 が、『未来づくり』につながる年になることを期待したいと思います。 さて、学長に就任して初めて新年を迎えるにあたり、昨年一年間を振り返りながら今年めざすことを述べて新年のご挨拶とさせていただきます。

―教育研究機能強化に向けた取り組み―

  昨年は、日本再興戦略、産業力競争会議などの提言を受けた「国立大学改革プラン」に基づいて、「グローバル化」「イノベーション創出」「人材育成」などの 教育研究機能強化と「人事・給与システム改革」「組織運営のシステム改革」などのガバナンス機能強化に向けた取り組みを加速させた一年でした。とくに、昨 年4月に就任以来、「伝統を礎に、新たなグローバルステージへ」踏み出すことを将来ビジョンとして掲げ、学部・大学院の一体的な再編、新教育課程の設置、 研究力強化体制の整備など、教育研究の機能強化のための大胆な改革に向けて、教職員一体となって取り組んでまいりました。併せて、中京地域産業界とともに 未来の産業を本学が支えるため、様々な機会を利用して地域産業界、官界などに改革構想を説明し、ご理解、ご支援を得るために努めてまいりました。その結 果、本学の改革構想が平成26年度「国立大学改革強化推進補助金」に採択され、着実に改革を実現するための第一歩を踏み出すことができました。  平成28年度からスタートする創造工学教育課程は、入学から修了までの学部・大学院博士前期課程六年を一貫した教育として実施する課程として、わが国で 初めて導入されるものであり、新たな人材像と教育内容に対して産業界や社会からも大きな期待が寄せられています。これらの期待に真摯に応えるべく、昨年設 置した「教育改革推進機構」を推進母体とし、これを支える「創造工学教育推進センター」とともに、平成28年度からの実施に向けたカリキュラム策定と入試 方法の検討に対し、全学体制で精力的に取り組んでまいります。本年は、教育改革構想の実現に向けた正念場の一年となります。教職員の皆様のご協力を切にお 願い申し上げる次第です。  一方、「テクノロジーの宝庫」と称される本学の力をさらに強固なものにしていくため、「材料科学フロンティア研究 院」 「情報科学フロンティア研究院」を本年4月開設に向けて現在整備を図っています。これらの研究院を梃に全学一体的な研究体制を構築し、特定分野での世界的 拠点の形成をめざしながら、国プロ研究拠点の招致、大型競争的資金の獲得、新たな産学協働研究体制の整備などを戦略的に推進してまいります。3月には4号 館「スマートエネルギー研究棟」が竣工し、5月に開館セレモニーを計画しております。この機に、本学の研究力を広く社会にアピールしていきたいと考えてい ます。  研究力の源泉は一人ひとりの教員の研究力にあります。それらを垂直・水平に統合しながら、機動力をもってマネジメントしていくことで本学全体の研究力強化に繋げていく、それが学長としての責務であると考えます。

―ガバナンス機能強化の取り組み―

  「大学力は国力そのものであり、大学が変わらなければ、大学そのものが地盤沈下するということだけでなく、日本そのものも地盤沈下していくということにつ ながっていくのではないか」(平成26年5月23日開催の文部科学委員会での下村文科大臣の弁)という危機感漂うメッセージは、大学への強い期待の裏返し であり、大学、とりわけ国民の負託を受けた国立大学には、スピード感をもったガバナンス改革が要請されています。さらに、教員の流動性と若手人材の育成な どを目的とする年俸制の導入、弾力的な雇用制度の導入などが要請されました。これを受けて、昨年、年俸制、クロスアポイントメント制の制度設計を速やかに 行い、若手人材の確保や産業界などからの有意な人材の積極的な登用に向けてスタートを切ることができました。併せて、研究ユニットでの外国人教員の採用、 研究力強化のための教員人事など、人事・給与システムの弾力化に対し、単科大学としてスピード感をもって機動性を発揮できましたことは、教職員の皆様のご 理解とご協力があったからこそ成しえたことです。本年は、新たな教員人事により採用した多くの教員を歓迎し、教職員、学生の皆様とともに活力あふれる大学 をめざして前進してまいりたいと思います。

―グローバル化への取り組み―

  昨年は、JSPSの「頭脳循環を加速する戦略的国際研 究ネットワーク推進プログラム」に本学の提案事業「分子性金属システムによる酸素と窒素の化学のための戦略的国際研究網の構築」が採択されました。また、 文科省の平成25年度「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム」に本学の提案事業「グローバル高度技術者育成プログラム」が採択され、5名の国 費留学生枠を5年間にわたり確保することができました。前者では、若手教員を中心として、国内外の複数の大学・研究機関間の研究交流によって国際的共同研 究への展開をめざしています。後者では、「アジア人材構想ものづくりスーパーエンジニア養成プログラム」での教育を充実していきます。これらの採択事業 は、本学の国際化に向けた着実な歩みの一つと考えています。産業界からは国際的にも通用する人材の育成が強く求められており、語学力の習得強化とグローバ ル体験の充実は、本学としても取り組まなければならない喫緊の課題と言えます。経済・産業がグローバル化する中、世界で活躍する工学人材の育成をめざし、 平成28年度からスタートする新たな教育課程においてグローバル教育に積極的に対応していく予定です。  海外の大学との国際交流協定は年々増加 し ています。また、教員の有する豊富な研究ネットワークも拡大しています。さらに、若手研究者インターナショナル・トレーニングプログラム(ITP)などで の若手研究人材・大学院生の海外派遣、基金による国際化推進事業、アジア人財養成プログラム、海外事務所・海外同窓会の設置など従来からの国際化戦略の実 績に加え、昨年導入した外国人教員の研究ユニット招致、様々な留学生奨学制度を活用した留学生入学拡大への取組など、着実に国際化に資する様々な種は蒔か れています。本年は、例えば、欧州に向けたミッション、アジアに向けたミッションというように地勢学的な特色を勘案し、また、共同研究、学生派遣、留学生 確保などアウトカムの観点からも各事業を整理して見直し、戦略的かつ総合的に国際化に向けた活動、事業提案を推進してまいります。それにより、実質的にグ ローバル教育への展開を図っていきます。4月からは、19号館2階に留学生センター機能を集約化し、交流スペースも充実します。内と外からの国際化をめざ してまいります。

―ダイバーシティ推進の取り組み―

  「女性が輝く世界」の実現に向けた積極的な施策・雇用推進が声高に叫ばれて いるこの期に「女性研究者研究活動支援事業」に採択され、教職一体組織として「男女共同参画推進センター」を設置できましたことは、工学分野の広がりをめ ざす本学にとって極めて意義あることです。女性教員の比率や女子学生の増大は、少子化による18歳人口の一層の低下が懸念される近い将来に向けたアクショ ンとして、また、高度工学人材の安定的な雇用という産業界の要望に応えるためにも、今まさに積極的に取り組んでいくべき喫緊の課題です。本年は、本学OG を女性研究者の支援員として活用するOGバンク研究者支援体制の構築、女子推薦などによる女子学生の増加策および女性教員の積極的な登用などのポジティブ アクションをはじめとして、女性の活力を本学の活力に変えるための全学的な取り組みを推進してまいります。これは、男女共同参画のみならず、外国人教員、 留学生、社会人学生など多様な人材が共に協働するキャンパスをめざしたダイバーシティ環境の整備に向けた第一歩となります。

―学生の活力向上への取り組み―

  昨年は、ロボコン工房の優勝、鳥人間コンテストへの出場、ソーラーカー部の躍進など、本学にとって明るい話題、元気の出る学生の活躍が目立った年でした。 教育システムの改善のみならず、授業料免除・奨学制度の充実、学生の課外活動、就職活動、生活相談への積極的な支援は、大学の主役である学生の活力向上に は欠かせません。名古屋工業会、後援会などのご支援を仰ぎながら、具体的な支援策を打ち出してまいりたいと考えております。また、学生センターにおける学 生なんでも相談、キャリアサポート、障害学生サポートの一層の充実をはかるため、教職一体型の学生総合支援体制の構築についても検討を行いたいと考えてい ます。
 最後になりますが、平成28年には、新教育課程、新学科・新専攻がスタートします。この機に、新たなグローバルステージに第一 歩 を踏み出す記念事業を企画します。今年の干支であるヒツジが、広大な丘で、のびのびと大きくなるとき、"羊"に "大"が加わり「美」となる解釈も大いに意識したいと思います。  名工大力にさらなる磨きをかけていくために、皆様の一層のご尽力をお願いするとともに、皆様にとって良き一年となりますことを心より祈念いたします。

平成27年1月1日


ページトップへ