名古屋工業大学パンフレット
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21Nagoya Institute of Technology Report 2022伊藤愛助教(左)、DMITRIEVA Daria助教(右)多様な背景を持った人々や価値観を包含し受容する社会の実現に向けて、「ダイバーシティ推進センター」が中心となり様々な取組を実施しています。人を大切に、心を重んじる工学の実践を目指す本学において、「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進は、基本姿勢の一つになっています。これまでの名古屋工業大学生活で、女性であることを特別に意識したことはありませんが、今後、ライフイベントを体験するうちに、もしかしたら悩むことが出てくるかもしれません。それでも研究は一生続けていきたいですし、本制度のロールモデルとして、キャリアが止まらないよう、後進の不安払拭に貢献したいと思っています」と力強い言葉。 DMITRIEVA助教は、「世界中で、工学の世界はまだまだ男性が多いのが現状です。今後はもっともっと女性博士を見たいですし、私自身、この制度の第一号としてキャリアアップしていきたいですね」と、意欲を見せてくれました。 普段の学内研究の場はもちろん、プライベートでもいろいろな情報交換をしている両助教。大学生活と本制度の向上に奮闘する日々で、今後の活躍に一層期待がかかります。WEBスタートアップ助教インタビュー博士取得を目指す助教採用制度を2020年に創設 本学独自の育成制度として、助教として採用すると同時に、在職中に博士後期課程において博士の学位取得を目指す「スタートアップ助教制度」を、2020年に創設しました。 これまで博士後期課程に進学せず就職していた優秀な女性の修士課程学生にアカデミアの研究者を目指す機会を提供することにより、優れた女性研究者の裾野を拡大し、研究力強化を図るものです。 実際に本制度で採用された助教2名にインタビューしました。 初年度の採用者は、DMITRIEVA Daria(ディミートリエバ・ダリア)助教(大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 博士後期課程2年)。「少しでも早く助教になりたくて応募しました。私は一人で黙々と研究を進めるより、周囲に影響を与え合いながら作業する方が得意なタイプ。助教になって、学会に出る機会がぐっと増え、そこで出会う人の研究内容やトークに刺激をもらっています」と話します。 2人目となる本年度の採用者は、伊藤愛助教(大学院工学研究科 共同ナノメディシン科学専攻 博士後期課程1年)です。博士課程への進学を決めていたものの、学費や生活費の捻出と研究の両立に不安を抱いたことが応募のきっかけ。「アルバイト等にかかる時間を研究に充てることができています。助教業務に関しては、周囲の皆様に助けていただいているおかげで、今のところ滞りなく過ごしています」と笑顔です。 女性研究者の、アカデミア研究者に向けたキャリアパスの一助となることが目的の本制度。伊藤助教は「私自身、多様な人材活用の実現スタートアップ助教制度◇ スタートアップ助教のキャリアパス採用採用ダイバーシティ推進センターWEBサイトhttps://diversity.web.nitech.ac.jp/博士取得テニュア取得テニュア助教テニュアトラックスタートアップ助教助教教授准教授DIVERSITY & INCLUSIONダイバーシティ&インクルージョン

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