名古屋工業大学パンフレット
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p< .���23IIIIIクリックされたリンククリックされなかったリンク16Torsion LoadContainer信念と合致しない訂正(信念検証クリック)信念と合致する訂正(信念確証クリック)フィラー(無関係なクリック)ps< .���n.s.Compression LoadUpper dieSpecimenLower dieTorsion LoadCompression Load42%26%58%74%83%23%23%17%7%93%77%77%圧縮ねじり加工法により、切削屑を固化成形することが可能。この他、バルク材を加工して金属組織を微細・分断化することで高強度化が達成できる(FAEI > �, ■ = ���,��%)Fact-Avoidance GroupFact-Exposure Group(FAEI > �, ■ = ���,��%)訂正情報の選択的クリック行動名古屋工業大学レポート ����選択的回避 認知科学の道に進むきっかけになったのは、高校生の時に読んだ『学びの構造』という一冊の本でした。認知心理学の第一人者である佐伯胖先生が����年に上梓されたものですが、「学び」に「構造」があるってどういうことだろう? という純粋な興味からふと手に取り、学校の勉強が学びのうちの一つに過ぎないということ、そして認知科学や認知心理学という分野で学びが研究対象になっていることを知りました。 その後、自身も認知科学の研究者となり、知の働きや性質を探求する中で、訂正情報にふれた後も誤情報を信じ続ける人の心理に興味を持ちました。例えば熊本地震の時に広まった、動物園からライオンが逃げたというデマ。その後訂正記事が出されましたが、デマを信じ続けて動物園に電話をかける人も少なからず見られました。災害時に誤情報が拡散される現象は����年以上前から確認されています。誤情報がも 私が所属する「材料機能分野」は、「材料そのものの性質を機能的に応用する」ことに重きを置き、ナノ・ミクロの世界の研究とマクロの世界(産業)との繋がりが感じられる、非常にやりがいのある分野です。私は高校生の時に金属材料や材料機能の魅力に気づき、現在はアルミニウムを中心とした軽金属材料の研究を行っています。 アルミニウムは幅広い分野で活躍しており、その材料組織は加工や熱処理によって原子レベルで制御され、要求特性が達成されています。材料組織を制御する一つの手段として、私の研究では「圧縮ねじり加工法」を用いています。アルミニウムに圧縮とねじり負荷を同時に与え、適切な熱処理プロセスと組合せることで、強度と延性を両立する材料組織の設計を目指しています。たらす社会への悪影響を緩和するために、この背後にあると考えられる心理的要因を解明したいと考えるようになりました。 この研究では、事前に誤情報を信じているかどうかを測定した上で、正情報・誤情報のラベルを付けた記事のリストを呈示します。訂正記事へのリンクをクリックするかどうかを測定した結果、�割以上の人が、信じている誤情報の訂正記事を選択的に避けていることがわかりました。 私達は現在、どうすればこの人たちに訂正記事をクリックしてもらえるかという研究に取り組んでいます。「気をつけましょう」「確かめましょう」といった注意喚起メッセージは大事ですが、十分な効果が得られないことも示唆されています。インターフェースデザインなどをどのように工夫すれば必要な訂正情報を伝えることができるのか、他に効果のある方法があるのかを洗い出しています。 人の心は多機能で複雑です。誤情報の訂 また、輸送機器のマルチマテリアル化に伴い、異種材料の接合手法についても研究ニーズが高まっています。アルミニウムと同様に軽金属であるマグネシウムは、用途拡大に向け研究開発されていますが、アルミニウムとの接合が課題となっています。両合金を溶融溶接すると接合部に化合物が生成し、接合材の強度が低下します。私の研究では「爆発圧着法」を適用し、瞬時に接合することで化合物生成を抑制しました。現在はこの化合物の形成挙動の解明や、強度に加え耐食性や疲労特性にも優れる爆発圧着材を開発することを目指しています。 もう一つの大きな研究課題は、アルミニウムの強度とナノ組織の関係解明です。この課題に広い視野を持っ正に関する研究はそうした機能の一部に過ぎません。人の脳にはまだ多くの謎が残されています。その仕組みを紐解くことは、今後のAI研究においても重要な役割を担うと考えています。p< .���て取り組むため、国内の研究者を集め研究部会を立上げました。私は、量子電磁気学という新たな視点からアルミニウムが強化するメカニズムを解明したいと考えています。研究者にとって人脈形成は重要であり、私も大学や企業との様々な繋がりに大いに助けられています。今後も人との繋がりを大切にし、アルミニウムの研究に人生をかけて取り組んでいきたいです。特 集誤情報はなぜ拡散し続けるのか訂正記事の回避行動を通して脳の仕組みを探る軽金属材料の無限の可能性を追究組織制御により、未来を変える材料を創造する田中 優子 准教授成田 麻未 助教

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