Nagoya Institute of Technology Report ���� 近年多くの企業がDX推進に取り組んでいます。本学も民間企業に劣らない改革を行い、DX推進による業務効率の改善を図り、本学の職員が働きやすい環境を構築しているところです。 DX推進に取り組む狙いは、本学の職員が日頃の業務を処理する手間や時間を減らし、より多くの時間をステークホルダーの皆様に向けた社会共創、教育、研究、各種支援に充てることで、より良い本学の運営を行うことにあります。 DX推進の具体的なアプローチには�つの柱があります。�つ目が「データ活用系」です。例えば、Power BIを活用した情報の可視化と活用、各種データの公開、課・室間での情報共有の促進に取り組んでいます。職員全員が自由にデータへアクセスできる仕組みを作ることで、組織の迅速な意思決定に反映していくことはもちろん、他部局のデータに触れることによる新しい気づきの機会が生まれることが狙いです。�つ目が「人材活用系」です。本学の業務も世の中の流れと無関係ではなく、積極的に情報化技術を業務に取り入れて今後��年を視野に入れた業務方法を構築する必要があります。そのために、����年度から職員のリスキリングとして情報技術研修の実施(Power Automate、 Power BI 等)などに取り組んでおり、研修を通じて一人ひとりのスキルを高めることを目指しています。����年度だけで、約���名の職員のうち��名程が学内研修に参加しており、����年度には職員の更なる参加が見込まれています。今後は学内研修を受けた職員三重大学の職員を招いた事務DX研修部局を越えた情報の共有の推進、積極的情報公開による執行部を含む学内各所での情報の活用職員の情報化技術力の底上げ、小さな課題の解決による成功体験に基づく職員のマインドの変革ペーパーレス・電子保存、業務フローの見直しと無駄な業務の削減がそれぞれの現場で他の職員に研修の成果を共有することで、業務のデジタル化やデータの活用で各種業務の改善が進むことが期待できます。研修は中長期的に行うことを計画しており、職員全体のレベルを向上させ、将来にわたって効率的な業務ができる体制構築を狙っています。これらの取組により、積極的に業務を改善できる環境を職員と共に作っていきたいと考えています。最後の柱が「業務改善系」です。残念ながら本学には紙を主体とした業務が多数残っています。����年度は各課・室でこれまでに計画をしてきたデジタル化システムの導入を進めて、ペーパーレス化に取り組んでいます。デジタル化システム導入時には同時に業務フローの見直しを進め、無駄な業務の削減に努めています。さらに、新しい働き方の実現に向けて、現在改修中の新本部棟における職員作業環境のノートPC化、電話のTeams電話への移行に関する実証実験に取り組んでいます。 このようなDX推進を通じて創出した時間でステークホルダーである学生、保護者、企業や地元の皆様に向けた活動と教員のサポートを充実させることで、より高い付加価値を提供してまいります。本学が本来フォーカスすべきメインの目的に充てる時間を増やす助けになりたい、そのような思いでDX推進に取り組んでいます。TOPIC �データ活用系人材活用系業務改善系DX推進の3つの柱��齋藤 彰一副学長 / 情報工学類 / 教授DX推進でより働きやすい環境へ業務効率化で生み出した時間をステークホルダーの皆様へ還元取組の紹介組織強化~教育・研究・社会貢献の機能を最大化する基盤づくり~ 本学のビジョンを実現するための基盤を強化するとともに、ステークホルダーからの信頼と支持を得られる体制と環境の整備を進めます。 取組の一環として、地域産業界等の有識者により構成する「ステークホルダー会議」において、将来像(ビジョン)、教育研究の充実及び推進方策、中京地域産業界との連携方策等について多面的に意見を聴取し、運営に反映させることとしています。
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