名古屋工業大学レポート2024
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 近年の生命科学、人工知能をはじめとする技術のまさに破壊的な発展と、ここ数百年間にわたる人類の大規模な活動が地球環境に与えた影響により、人々の生き方、社会のあり方そのものに対して抗いようもない変化が求められています。このような時代であり、わたしたちが工学系の大学だからこそ、単なる技術開発ではなく人に寄り添う「心で工学」を追求することが必要であると考えています。“ものづくり”、“ひとづくり”を通して人々を幸福にする解決法を提案し、求められている大きな変化を“未来づくり”としての持続可能な社会の形成へと先導することが、今日の工学に課せられたミッションだと考えます。ものづくり 新制名古屋工業大学初代学長の清水勤二先生は、名古屋工業大学学報の����年創刊号で「本学は数多き大学のうち、わずか四指を屈する単科の工業大学であって、おのずから他の総合または連合の大学と異る特色を持たなければならぬ。その一つは、教育においても研究においても、従来の大学のごとく孤高におちいらず、産業界または実際技術家と緊密な連携をし、できるならば融合一体化して、活きた教育、 近年の生命科学、人工知能をはじめとする技術のまさに破壊的な発展と、ここ数百年間にわたる人類の大規模な活動が地球環境に与えた影響により、人々の生き方、社会のあり方そのものに対して抗いようもない変化が求められています。このような時代であり、わたしたちが工学系の大学だからこそ、単なる技術開発ではなく人に寄り添う「心で工学」を追求することが必要であると考えています。“ものづくり”、“ひとづくり”を通して人々を幸福にする解決法を提案し、求められている大きな変化を“未来づくり”としての持続可能な社会の形成へと先導することが、今日の工学に課せられたミッションだと考えます。ものづくり 新制名古屋工業大学初代学長の清水勤二先生は、名古屋工業大学学報の����年創刊号で「本学は数多き大学のうち、わずか四指を屈する単科の工業大学であって、おのずから他の総合または連合の大学と異る特色を持たなければならぬ。その一つは、教育においても研究においても、従来の大学のごとく孤高におちいらず、産業界または実際技術家と緊密な連携をし、できるならば融合一体化して、活きた教育、本学について本学について活きた研究をすることである。」との言葉を寄活きた研究をすることである。」との言葉を寄せており、本学の一つの原点を示しています。せており、本学の一つの原点を示しています。現在では教員一人当たりの共同研究費/受託現在では教員一人当たりの共同研究費/受託研究費の受入額は全国でも上位であり、ものづ研究費の受入額は全国でも上位であり、ものづくりを基盤とする中京地域産業界との発展にくりを基盤とする中京地域産業界との発展に大きく貢献しています。大きく貢献しています。ひとづくりひとづくり 本学は、����年に産学官教育連携会議を設置 本学は、����年に産学官教育連携会議を設置し、中京地域の産業界からの意見を取り入れ、し、中京地域の産業界からの意見を取り入れ、工学系人材育成に関する教育改革を実施して工学系人材育成に関する教育改革を実施してきました。学部教育では、����年に工学全体をきました。学部教育では、����年に工学全体を俯瞰する�年一貫の「創造工学教育課程」を、俯瞰する�年一貫の「創造工学教育課程」を、����年に工学部第二部を改組し、夜間主課程の����年に工学部第二部を改組し、夜間主課程の「基幹工学教育課程」を設置しました。さらに、「基幹工学教育課程」を設置しました。さらに、従来の�学科からなる「高度工学教育課程」を加従来の�学科からなる「高度工学教育課程」を加えた�つの教育課程を通じて、次世代の研究者・えた�つの教育課程を通じて、次世代の研究者・技術者を社会へ送り出しています。技術者を社会へ送り出しています。 一方、大学院教育においては、従来学術分野 一方、大学院教育においては、従来学術分野ごとに分かれていた専攻を統合し、「工学専攻」ごとに分かれていた専攻を統合し、「工学専攻」として一本化しました。これにより、分野の垣として一本化しました。これにより、分野の垣根を越えた融合的な教育と研究を推進してい根を越えた融合的な教育と研究を推進しています。さらに、博士後期課程では工学専攻に加ます。さらに、博士後期課程では工学専攻に加え、海外大学との�つの共同学位プログラム、名え、海外大学との�つの共同学位プログラム、名古屋市立大学大学院薬学研究科との共同大学古屋市立大学大学院薬学研究科との共同大学特集特集取組の紹介取組の紹介ガバナンス・環境ガバナンス・環境財務情報院を含めた�専攻体制を整備しました。また、社院を含めた�専攻体制を整備しました。また、社会人向けのリスキリング・アップスキリング支会人向けのリスキリング・アップスキリング支援プログラムも強化し、工学系人材の高度化に援プログラムも強化し、工学系人材の高度化に貢献しています。貢献しています。未来づくり未来づくり 本学は地域や国際社会と連携し、平和で持続 本学は地域や国際社会と連携し、平和で持続可能な未来社会の実現に向けてのイノベー可能な未来社会の実現に向けてのイノベーションの創出を推進しています。具体的には、ションの創出を推進しています。具体的には、組織対組織の大型共同研究やプロジェクト研組織対組織の大型共同研究やプロジェクト研究所による産学官金の連携強化、JASPAR等と究所による産学官金の連携強化、JASPAR等と連携した高信頼通信ネットワーク教育研究拠連携した高信頼通信ネットワーク教育研究拠点の形成、海外大学からの研究者招へいや本学点の形成、海外大学からの研究者招へいや本学学生・教員の海外派遣等による海外連携強化な学生・教員の海外派遣等による海外連携強化などです。また、学生や教職員がそれぞれの立場どです。また、学生や教職員がそれぞれの立場で創造性を発揮するには、論理をつかさどる左で創造性を発揮するには、論理をつかさどる左脳だけではなく感性に関係する右脳への刺激脳だけではなく感性に関係する右脳への刺激も必要であると考え、日常的に芸術作品に触れも必要であると考え、日常的に芸術作品に触れる環境を整備することを目的に愛知県立芸術る環境を整備することを目的に愛知県立芸術大学との包括的連携協定のもと「アートフル大学との包括的連携協定のもと「アートフルキャンパス」事業を展開しています。キャンパス」事業を展開しています。 今後も名古屋工業大学は、ステークホルダー 今後も名古屋工業大学は、ステークホルダーの皆様に寄り添い、ともに歩みながら、平和での皆様に寄り添い、ともに歩みながら、平和で心豊かな未来づくりに大いに貢献してまいり心豊かな未来づくりに大いに貢献してまいります。 ます。 名古屋工業大学レポート����基金・基金・財務情報WEBページ情報WEBページ情報��名古屋工業大学レポート������学長メッセージ Message from the President名古屋工業大学長 小畑 誠学長メッセージ Message from the President名古屋工業大学長 小畑 誠「心で工学」を合言葉に、ものづくり ひとづくり 未来づくり「心で工学」を合言葉に、ものづくり ひとづくり 未来づくり

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