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大学院工学研究科情報工学専攻の岡本英二准教授がマラソン大会でマルチホップ移動通信システムの実証実験を行いました

2014年03月11日掲載



近年ビックデータと呼ばれる大量のデータを解析・特性抽出して,私たちの暮らしに活用する方法が普及してきました.マラソン大会においてもランナーの体調や走行情報をリアルタイムで取得,解析することで,大会全体の動向把握,コースの安全把握,ランナーの身体の異常の早期発見などに活用することが可能となります.しかしこれを効率よく行うシステムはまだ実現されていません.

総務省東海総合通信局では今年度,920MHz帯の無線電波を用いて複数の端末からデータを同時収集するマルチホップセンサーネットワークシステムの調査検討会(座長:愛知県立大学 小栗宏次教授)を開催してその実現へ向けた検討を行っており,岡本准教授は座長代理として参加しております.マルチホップセンサーネットワークとは複数の無線通信装置が隣接し合う他の無線通信装置を経由して,バケツリレーのようにデータを伝送していく通信ネットワークのことです.

そして今回調査検討会において無線通信装置を試作した上で実証実験を行いました.2月23日(日)に愛知県犬山市で開催された第36回読売犬山ハーフマラソンの10kmコースにおいて,岡本准教授を含む7名のランナーの走行中の脈拍データを,ランナー同士のバケツリレーにより計測本部に送り,各ランナーの位置とともに脈拍などのデータをリアルタイムで表示する送受信実験を行いました.
 
その結果,コース内に複数設置した基地局のエリア内にあるランナーの走行状態が7名のスタートからゴールまでリアルタイムで表示され,マルチホップセンサーネットワークの伝送実験が成功しました.これにより多くの人が存在する環境においての情報伝送,収集システムの実現性が高まりました.今回の通信装置の重量は100グラム強,脈波センサーが30グラムほどですが,実用化されればさらなる小型軽量化ができるものと考えられます.

これら実証実験の様子は2月24日の読売新聞愛知県版にて紹介されました.

●写真
・写真1:
マルチホップ無線通信試作機と脈波センサー装着の様子

 マルチホップ無線通信試作機と脈波センサー


・写真2:
走行中の様子

走行中のサムネイル画像

 

・マラソン大会でマルチホップ移動通信システムの実証実験を実施
http://www.soumu.go.jp/soutsu/tokai/mymedia/26/0312.html

・総務省東海総合通信局
http://www.soumu.go.jp/soutsu/tokai/index.html

・岡本英二研究室
http://okamoto.web.nitech.ac.jp


 


この情報は研究支援課が提供しています。

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