国立大学法人名古屋工業大学

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物理工学科・専攻

物理工学科

地域・産業の発展と持続可能な社会の実現には、新しいシミュレーション解析やナノスケール計測技術の創成とイノベーションに不可欠な革新的機能材料の開発が求められており、そのためには「材料機能」と「応用物理」の学術分野を融合させた試みが重要です。

1)材料機能分野

先進的で高機能な材料を開発するためには、材料の物理的な性質を深く理解して、これを応用する実践力が欠かせません。材料機能分野では、「材料そのものの性質を機能的に応用する工学」に重点をおいて材料工学のスペシャリストを育成します。とくに、燃料電池、太陽電池、熱電変換素子などに利用されるクリーンエネルギー材料、電子のスピンを制御するスピントロニクス材料、自動車・航空機で使用する高強度構造材料など、未来の地球に優しい先端機能材料を開発しています。

2)応用物理分野

エネルギー・環境問題の解決には、革新的な材料を創り、実用のデバイスやシステムを構成することが必要です。 応用物理分野では、統一的に学んだ幅広い物理の原理に基づいて、材料内部と環境において原子や分子が関わるミクロからマクロまでの諸現象を解析し、材料の高性能化とその応用技術に貢献できる人材を育成します。特に、スーパーコンピューターを活用するシミュレーション解析技術、ナノスケールでの計測・分析技術、ナノ加工・素子作成技術に焦点をあてます。

未来イメージ

自動車・航空機用の機能材料・機械・システムを開発する仕事

  • 自動車、自動車部品
  • 宇宙・航空機産業

電気・電子・機械関連の材料や機器を開発する仕事

  • 電気・通信機器産業

環境に優しいエネルギー材料を開発する仕事

  • エネルギー関連産業

ナノスケールでの物理を応用して精密測定機器を開発する仕事

  • 精密機器産業
  • 光・計測関連産業
  • 情報通信産業

コンピューターを用いて新しいデバイス・システムを設計する仕事

  • 情報機器産業
  • 輸送機械産業
  • ナノテク産業

教員からのメッセージ

西野洋一教授(材料機能分野)
資源に乏しい我が国では、原子や分子の配列をナノスケールで制御して新しい材料機能を探索することにより、さまざまな工業製品の価値を高める必要があります。さらに環境・エネルギー問題を解決するには、エネルギー変換機能をもつ革新的材料の開発が求められています。科学技術の新たな領域を切り開く材料機能は、次世代の技術イノベーションに不可欠です。
岩田真教授(応用物理分野)
科学技術の発展が目覚ましい今日、技術の急速な進歩に柔軟に対処できる人材が求められています。そのために我々は、基礎をじっくり学ぶことが重要と考えています。応用物理分野では、科学技術の基礎である物理学を学び、幅広い分野で活躍できる技術者になることを目指します。考えることが好きで好奇心が旺盛な皆さんの入学を楽しみにしています。

学生からのメッセージ

河端佑太さん
材料機能分野では、環境負荷の低減と科学技術の発展を両立させた新しい材料の開発を目指して、材料開発に必要な基礎を学んでいます。将来、自分が新しい材料を開発しているのを想像したら勉強がとても楽しくなると思います。大学生には自由な時間がたくさんあるので、勉強だけでなく様々なものに触れ、様々なことにチャレンジしてみてください。
小柳津翔太さん
応用物理分野の計算物性研究室で、環境中の酸素分子がアルミニウムと化学反応し、酸化アルミニウム皮膜ができる様子をシミュレーションにより調べています。個々の原子の動きが見えて大変興味深いです。先日は、企業研究者3名に研究結果を発表しました。精度に少し不安があった内容に、納得できる結果だとコメントをもらい、とても自信がつきました。考える力がついてきたと感じています。

物理工学専攻

次世代イノベーションに不可欠な物理的手法を創出し未来のものづくりに貢献する

物理工学を機軸とする幅広い基盤分野に基づき、凝縮相・極限相中の重要な素過程を原子・分子レベルから解明し、ナノ組織や電子構造の制御を実践する技術を学ぶことで、環境・エネルギー問題の解決に寄与する革新的材料や機能デバイスを創成できる人材の育成を目指します。
とくに、先進的なシミュレーション解析技術、ナノスケール計測と物性評価技術、材料物性・機能制御技術などに焦点をあてた教育と研究を行います。

材料機能分野

原子レベルで元素分析が可能な走査透過電子顕微鏡

材料の物理的性質に関する学問体系を基礎として、ナノ組織や電子構造を設計・制御することにより、持続可能な社会を実現するクリーンエネルギー材料、スピントロニクス材料、革新的構造材料等の機能材料を創り出す先進的な研究を行っています。また、身の周りの工業製品から社会インフラまで、未来のものづくりに貢献できる幅広い知識を持つグローバルな技術者や研究者の育成を行っています。

オートバイのマフラーに取り付けた熱電発電装置

材料機能分野では、従来の化石燃料に依存した20世紀型エネルギーシステムから脱却し、新しいエネルギーシステムの構築を目指して、電子構造制御による熱電変換材料の開発研究、燃料電池用白金代替触媒の探索と機能評価、スピントロニクスに向けた人工ナノ物質の開発、希土類化合物の超伝導物質探索と多重極限下における電子物性の解明、太陽電池に適した環境調和型半導体ナノ粒子の開発、傾斜機能材料の開発と応用などの研究テーマに取り組んでいます。実践的な知識とナノテクノロジーに代表される先端技術を駆使して、エネルギー創出を可能とする次世代の材料科学を構築します。

大学院修了後は、新素材の設計や開発はもとより、宇宙航空・自動車などの輸送機をはじめとする機械システム製造の分野、電子デバイス・電子機器の分野、電力・ガスなどのエネルギー分野などで、「未来づくり」に取り組む材料科学の専門家として活躍することが期待されます。

応用物理分野

(上の写真)物質表面に吸着する分子の構造を保ちながら「重さ」を測る装置(下の写真)ナノテクノロジーには欠かせない顕微鏡で利用されているカーボンナノファイバー(CNF)

センサー材料、二次電池材料、光電材料、高伝導材料などに関して、さらなる高機能性を、省エネルギーかつ低環境負荷で実現する新しい材料を開発することが、ものづくり産業の持続的な発展に欠かせません。材料の基本的性質は、電子あるいは分子レベルのミクロなスケールでの現象により決まります。しかし、より長いスケールでの構造や、マクロな利用環境との相互作用により、実際に利用する際の性能や機能は、様々に変化します。このようなマルチスケールな見方をもって、社会に役立つ新しい材料を研究開発することが重要です。

応用物理分野では、材料の内部のみならず、それを取り巻く環境内にみられる原子や分子が関係するミクロからマクロまでの諸現象も解析できるように、幅広い視点にたって物理学を統一的に学びます。さらに、発展が著しいスーパーコンピューターを活用するシミュレーション解析技術、ナノスケールでの物理・機械・電気・電子的特性を調べる計測・分析技術、極限的に制御された電磁波・イオン等を用いるナノ加工・素子作成技術を中心に、具体的な解析手法を学びます。工夫された講義と豊富な問題演習および実験を通じて、幅広い物理の基礎原理を、材料に関係する諸現象に適用できるようになります。

大学院修了後は、材料の研究開発分野のみならず、そのデバイス化やシステム化に関係した応用技術分野など、幅広い分野で長く活躍できます。社会の速い変化に応じて、工学の重点課題も変わります。しかし応用物理分野のカリキュラムを通じて、マルチスケールな物理原理を統一的に理解しているなら、将来のどのような工学的課題にも対応できることでしょう。応用物理分野の教員は、皆さんの入学を心待ちにしています。


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