学長ごあいさつ
名古屋工業大学長
松井 信行
未来を創る名古屋工業大学
国立大学法人名古屋工業大学は、2005年に創立百周年を迎えた歴史的実績を持つ、名実ともに日本の科学技術を支えてきた工学系の単科大学です。卒業生の数は7万人を超え、地場産業を発展させる人材はもとよりあらゆる産業部門に有為なる人材を輩出してきました。また、学界をリードする人材として国内外の大学教授や研究機関研究員も数多く、さらには工学系単科大学でありながら現役の3人の国会議員をはじめ、自治体の長など政界にまで幅広く人材を輩出しています。大学の使命は人材養成にあることは論を待ちませんが、このような卒業生の社会における幅広な活躍ぶりは、名古屋工業大学の学生と教職員が一体となった日常の旺盛な研究活動を背景に、実践を重んじた工学教育を行ってきた証を示すものにほかなりません。
世界に冠たる製造業の中心地に立地する名古屋工業大学は、新たな価値創造につながる「ものづくり」を通して、21世紀の人類の幸福と地球環境を守る「ひとづくり」に邁進していきます。世界的規模で変革が進む社会活動に新たに求められる価値の創造を目指して、具体的な「ものづくり」を通じて貢献していく中で「未来づくり」を実現していきます。そのためには狭義の工学の枠組みに留まらず、むしろ工学とは距離のある異分野との融合、具体的には、医学、薬学、農学はもとより、生体における神経機能、運動機能、感覚機能、認識機能、さらには精神活動までを含めて、工学との具体的な融合に取り組んでいきます。これらの新しい兆しが少しずつ具体的な形になって成果として現れつつあります。
一般社会の多様化と変化の中で、大学を目指す人たちも多様化してきています。これに応えるべく、新たな教育システムが稼動しています。例えば特殊なロボット開発や環境技術を極めたいという方に、受験システムや特定の学問分野から離れた分野横断型人材育成を学部レベルで行う「工学創成プログラム」、あるいは、深い固有技術の知見をもとにその市場価値創造を実践する「技術の市場化」を標榜するMOT(技術経営)人材養成のための「産業戦略工学専攻(修士課程)」などです。このコースでは社会人が一年間で修士号取得可能となるコースも設置しています。
また、留学生の数は400名を超え、23カ国50大学等との交流協定のもとで学生や研究者の交流が活発に行われています。また「英語で仕事が出来る」語学教育に力を入れています。さらに、卒業後に母国に帰った留学生と日本企業からその国に派遣された日本人卒業生を中心に、名工大人脈ネットワークの核となる「海外同窓会」が結成され、学術的、実務的な支援活動が根付き始めました。そのほか、大学院生、ポスドク、若手研究者が、海外で活躍・研鑽する機会の充実強化を図るための「国際ネットワーク形成に向けた次世代セラミックス科学若手研究者育成プログラム」事業を始め、多くの取り組みを実施しています。
国立大学法人名古屋工業大学は、長い歴史に裏打ちされた新しい人材養成を目指して成長しています。
