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未来材料創成工学専攻博士後期課程2年の片山耕大さんが日本学術振興会の第3回「日本学術振興会育志賞」を受賞しました

カテゴリ:ニュース|2013年03月07日掲載


大学院工学研究科未来材料創成工学専攻大学院博士後期課程2年生の片山耕大さんが、独立行政法人日本学術振興会の「第3回(平成24年度)日本学術振興会 育志賞」を受賞し、秋篠宮両殿下ご出席のもと、3月4日に日本学士院にて授賞式が行われました。
育志賞の受賞は本学からは初めてです。

日本学術振興会育志賞とは

日本学術振興会 育志賞は、天皇陛下の御即位20年に当たり、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、陛下から御下賜金を賜り、このような陛下のお気持ちを受けて、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士後期課程学生を顕彰することで、その勉学及び研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的に平成22年度に創設されたものです。
授賞対象者は、人文・社会科学及び自然科学の全分野において、大学院における学業成績が優秀であり、豊かな人間性を備え、意欲的かつ主体的に勉学及び研究活動に取り組んでいる大学院生としています。

受賞概要

研究課題名 「霊長類色覚視物質の赤外分光研究」
内容  

私たちの眼の中には、明暗を感じる1種類の光センサータンパク質と、色(青・緑・赤)を感じる3種類の光センサータンパク質 (色覚タンパク質) が存在します。色覚タンパク質は試料調製が困難なことから、構造情報が皆無であり、私たちの色認識メカニズムは謎のままでした。
片山さんの研究では、培養細胞を用いて調製したサルの赤色と緑色を感じる色覚タンパク質に対し、赤外分光測定による原子レベルでの構造解析に取り組んでいます。これにより今まで謎とされてきた私たちヒトが色を認識するメカニズムを、構造基盤に立脚して解明できると期待されます。
片山さんは学部4年生のときからこの問題に取り組み、2010年には低温赤外分光法を用いてサルが赤および緑を感じる視物質の構造解析を世界で初めて実現しました。
 

《片山耕大さんのコメント》

受賞の知らせをいただき、たいへん光栄に思っております。これも推薦して下さった学長の高橋先生、指導教員である神取秀樹先生をはじめとする神取研究室のOB及び在籍する方々、共同研究者である京都大学霊長類研究所の今井啓雄先生、そして両親のおかげです。
将来の日本の学術研究にどこまで貢献できるかわかりませんが、今後も感謝の気持ちを忘れることなく研究に邁進します。そして現在、取組んでいる“私たちの色の見分け方”のように、当たり前でありながら未だにわかっていない現象に挑戦し続ける研究者を目指します。

当日の様子

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16名の受賞者とともに

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受賞した片山さん(左)

 

 

関係先リンク

日本学術振興会HP

日本学術振興会育志賞について

 


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