井手 直樹
IDE Naoki
環境調和型熱電材料の高効率化・高強度化と非破壊試験の探究
熱を電気に変換する物質を熱電材料と呼びますが、変換効率は低く、広く実用されるには至っていません。効率を高くするためには発電に寄与しない無駄な熱流を抑制する必要があり、熱伝導率を低くすることが必要です。一方、熱伝導率を低くしようとすると柔らかくなったり脆くなったりする傾向があります。材料強度が低いと故障の原因となるため、避けなければいけません。このため、熱電材料には高効率化と高強度化の両方が求められています。そこで本研究室ではFe、V、Alのような金属元素を合金にして、高い強度をもつ熱電材料の高効率化について研究しています。また、材料強度を評価するためには実際に材料を破壊するのが一般的ですが、破壊するのはもったいないですし、廃棄物が生じてしまいます。そこで本研究室では材料を振動させて内部摩擦を測定し精密に解析することにより、試験片を破壊せずに材料強度を評価する方法についても研究しています。

担当分野・プログラム
研究区分
材料工学
物性物理学
研究テーマ
- 金属間化合物系熱電材料の開発と物性評価
- 内部摩擦を利用した力学特性評価と非破壊試験方法の開発
- 分子動力学計算による金属材料の格子欠陥の特性評価
メッセージ
私たちの暮らしの中には、工場や自動車などから捨てられている「もったいない熱」が数多く存在します。本研究は、その熱を効率よく電気に変える材料を開発し、エネルギーの有効活用と環境負荷の低減に貢献することを目指しています。同時に、壊れにくく安全に使える強い熱電材料を実現することで、実社会で安心して利用できる技術へとつなげたいと考えています。さらに、材料を壊さずに強さを調べる新しい方法の開発にも挑戦し、資源を無駄にしない持続可能な研究を大切にしています。
