稲井 嘉人
INAI Yoshihito
特異アミノ酸を使った機能性ペプチドの化学
ペプチド化学、高分子化学、構造有機化学および計算機化学を専門とし、生体高分子がもつ立体構造やその形成メカニズムを分子レベルで理解する研究を行っています。特に、生体高分子の基本構造であるらせん構造が、右巻き・左巻きの“ヘリックスセンス”をどのように獲得しているのかに注目し、そのらせん構造の制御原理の解明を目指しています。また、特定の並び順でモノマーを連ねた定序配列ペプチドの合成に取り組み、人工的に精密な立体構造を持つペプチド系高分子の創出を進めています。ここでは、デヒドロアミノ酸などの特異アミノ酸を導入したペプチドを合成し、その立体構造(コンホメーション)を詳細に解析することで、生体関連分子の性質や振る舞いを物理化学的に理解することを試みています。分子設計を通じて、新しい機能性高分子材料の可能性を探っています。

担当分野・プログラム
研究区分
物理化学、機能物性化学
有機化学
高分子、有機材料
生体分子化学
生体の構造と機能
研究テーマ
- 生体関連高分子の設計と機能化
- 外部刺激により駆動する人工分子マシーンの創製
- らせん高分子や超分子による高分子集合体の合成と機能化
- 計算機科学を利用した高分子材料設計
- 特異アミノ酸を組み込んだペプチドの創製
メッセージ
ペプチドは複数のアミノ酸がつながった物質です。ペプチドは生命機能を支配しているタンパク質と類似構造があることから、医薬品をはじめ生体関連物質や環境調和材料など多彩な機能が期待されています。私たちは、基本アミノ酸と異なる化学構造を持つ特異アミノ酸に着目し、それらを導入した人工ペプチドの合成、構造解析、機能化を目指しています。特に、これらのペプチドは、立体構造や化学的性質において特異性を持つことが知られており、生体関連化合物・材料の機能設計において有効なツールとなる可能性を有しています。
