Close

限られた条件で最適解を導く知能情報学

知能情報学を基盤に、小規模データに対する適応的実験計画に関する研究を行っています。今日の情報化社会の急速な発展により、大規模データに基づいた深層学習モデルが実社会の様々な場所で活躍しています。一方、新薬の治験や新規材料の開発などの実際の設計現場では、ごく少数のデータしか存在しないため優れた予測モデルを構築できない問題があります。更に、こうしたデータは新たなデータを追加でひとつ得るだけでも大変なコストがかかります。そこで、少数のデータから妥当な予測モデルを設計し、限られた追加の試行回数で効率的にモデルをアップデートしながら最適解(すなわち、最適な新薬の開発や最適な材料の同定)を見つける、ベイズ最適化と呼ばれる手法の研究を進めてきました。更に、得られた知見の一部を活かし、生命科学分野での実証も行っています。

情報工学類|准教授

稲津 佑(イナツ ユウ)

INATSU Yu

4 質の高い教育をみんなに
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9 産業と技術革新の基盤をつくろう

キーワード

ベイズ最適化
ガウス過程
統計的機械学習

担当分野・プログラム

研究区分

情報科学、情報工学

研究テーマ

  • 機械学習によるブラックボックス関数に対する最適化アルゴリズムに関する研究
  • 入力に不確実性が伴う状況下でのブラックボックス関数に対するロバストベイズ最適化に関する研究
  • ベイズ最適化アルゴリズムの性能におけるリグレットに基づく理論解析に関する研究

メッセージ

大規模データに基づく深層学習モデルが一世を風靡している一方で、少数のデータしか存在せず深層学習モデルの真価が発揮できない状況は、新薬開発や新規材料開発などの実際の現場では多く見られます。更に、データを増やすには大きなコストがかかることも多いため、適応的に実験条件を決定しながら適切にモデルをアップデートする必要があります。本研究は、こうした要望に応えるものとなっており、本研究が進展することで、様々な新薬や材料の開発に繋がることが期待できます。資源に乏しい我が国が国際社会で存在感を示すためには、科学技術立国としての地位の再興が不可欠であり、本研究を通して我が国の未来を切り拓いていきたいです。