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豪雨・高潮の将来頻度を読む極値統計解析

ありえないことが生じると、甚大な被害を引き起こすのが現実です。豪雨による洪水被害、沿岸部の高波や高潮などによる浸水被害、このような風水害を引き起こす自然外力の発生は、神出鬼没となることが本質です。そのための対策となる治水計画では、再現期間という概念が重要となります。すなわち、100年に1回という低頻度で甚大な被害を招く豪雨は1度生じると、続く99年間には生じることがないわけではない(二重否定)ので、1度生じた後わずか数年後に再び生じることもあります。また逆に、倍の200年経過しても同規模の豪雨が生じないかもしれません。その根拠となる再現期間は、平均と相似則に基づいた理論体系で定義されます。洪水あるいは浸水リスクを算定するため、観測記録や地球シミュレータによるアンサンブルデータから再現期間に応じた外力規模の推算手法や極端事象の相互の従属特性のモデル化などを開発しています。

社会工学類|教授

北野 利一(キタノ トシカズ)

KITANO Toshikazu

11 住み続けられるまちづくりを
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう

キーワード

治水計画
海岸保全
自然災害
再現期間
極値理論

担当分野・プログラム

研究区分

土木工学

研究テーマ

  • 高潮や高波の極値統計解析
  • 不規則波浪のスペクトル解析
  • 洪水頻度解析

メッセージ

近年、気候変動の影響で集中豪雨が増えているのではないかと感じる方も多いかもしれません。しかし、観測記録そのものだけで、その変化を地域ごとに判断することは容易ではありません。なぜなら、観測記録は期間が限られており、サンプル数が十分かどうかを検討する理論も必要です。さらに、近接地点同士の従属性を考慮せず独立とみなすと、発生頻度を過大評価するおそれもあります。そこで、地球シミュレータによるアンサンブル数値気候実験の大規模データベースを活用するとともに、極値統計理論に基づいて、豪雨や高潮、高波の発生頻度を解析し、将来気候のもとでの災害リスクをより適切に評価できるような解析手法の構築を目指しています。