前田 健一
MAEDA Kenichi
マルチスケールで見えない地盤を科学し災害を制御する
私の研究テーマは、「マルチスケールで見えない地盤を科学し災害を制御する」ことです。私たちが普段何気なく立っている地面の中では、土粒子、水、空気が複雑に関わり合い、常に変化しています。その変化が、地震による液状化や津波、豪雨による土砂災害や堤防の決壊、落石、道路陥没などの災害につながることがあります。私の研究の軸にあるのは、「地盤を科学し工学する」という考え方です。土粒子一つひとつの動きから、斜面や堤防の変形、水際の地盤の浸食や洗堀、さらには社会インフラの安全性までを、理論、数値シミュレーション、模型実験、現地調査を組み合わせて解き明かしています。地盤の中で起きている見えない現象を理解し、その知識を災害を減らし社会の安全を支える技術へとつなげることを目指しています。
担当分野・プログラム
研究区分
土木工学
社会システム工学、安全工学、防災工学
材料力学、生産工学、設計工学
流体工学、熱工学
環境保全対策
研究テーマ
- 固液気相のダイナミクスと気候変動下の洪水、豪雨、津波、浸食の地盤防災
- 斜面崩落・土石流・落石による被災メカニズムとリスクの軽減
- 地震時の液状化・再液状化のマルチスケールなメカニズムと耐震性能アセスメント
- 都市の地下に潜む空洞・陥没のメカニズムと効率的な予防保全
- 洋上浮力の効果的な運用のためのマイクロメカニクス
メッセージ
研究で大切なのは、まず現象をしっかり観察し、目の前で起きていることに感動することです。そして、それが経験や直感で理解できるのか、五感と理論の両方を使って考え、基礎的な理屈からメカニズムを探求することが重要です。思い込みを捨て、現象を絵や図に描き、紙芝居にして議論すると、新たな発見が生まれます。昨日分かったつもりだったことが今日は違って見え、明日にはさらに新しい深淵が見えてきます。その探求を社会にどう役立てるかを、学生、分野を超えた研究者・技術者、産官学の仲間と議論し、形にしていくダイアログこそ研究の醍醐味です。自らの殻を破り、新たなフロンティアを切り拓いていくことは、とても楽しい挑戦です。
