松岡 真一
MATSUOKA Shinichi
高分子合成が可能にする新材料開発
高分子化合物は、プラスチックやゴムといった身近な材料から、電子機器・自動車・航空機・医療分野を支える高機能材料に至るまで、極めて広範に利用されています。これらの多くは、炭素―炭素二重結合を有するビニルモノマーが連続的に結合する連鎖重合によって合成されます。この反応では、数百から数千の分子が瞬時に連結する高度な反応機構が作用しています。しかし、既存の技術でも合成が困難な高分子は多く、未知の特性を有する材料が潜在していると考えられます。そこで本研究室では、新規触媒やモノマーの開発に加え、モノマー配列の精密な設計を通じて、新構造高分子の合成に挑戦します。さらに、重合機構の理解を深めることで、高分子の可能性を拡張し、新材料の創出に取り組みます。

生命・応用化学類|准教授
松岡 真一(マツオカ シンイチ)
MATSUOKA Shinichi
キーワード
アニオン重合
配位重合
開環メタセシス重合
ポリオレフィン
エラストマー
担当分野・プログラム
研究区分
高分子、有機材料
研究テーマ
- 極性ビニルモノマーの重合反応開発
- 炭化水素系高分子の合成と物性
- 高耐熱性高分子やエラストマー材料の開発
メッセージ
有機合成化学の知識を基盤に、モノマーや触媒の種類・組み合わせを考慮して重合反応を設計し、得られた高分子の特性や一次・高次構造を明らかにすることで、材料開発へと展開します。基礎から応用まで一貫して取り組める点に、本分野の魅力があります。特に、重合機構の理論的解明と構造-物性相関の体系的理解が重要な課題です。例えば、異種成分がナノスケールで存在する不均一構造は物性の飛躍的向上が期待されますが、そのような高分子の合成手法は未だ確立されていません。このような未開拓領域には新たな物質・材料化学の概念が潜んでいると考えられ、学理構築に基づく材料開発を念頭に研究を推進します。
