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Li+イオンが高速で動く新しい材料を開発し電池の性能を向上させる

安全で高性能な電池を目指し、新しい電池材料を開発しています。スマートフォン等の電子機器の電源には、Li+(リチウムイオン)電池が使われています。これは、Li+電池が軽量・コンパクトにエネルギーを蓄えられる(エネルギー密度が高い)ためです。しかし近年、電池の発火事故のニュースが増えています。これはエネルギー密度の高いLi+電池に固有のリスクであり、日常的に使われる電池が潜在的に危険であることは大きな問題です。しかし、Li+電池が我々の生活に定着している現状を考えると、安全のためにエネルギー密度を犠牲にできるかというと、そう単純な話ではありません。そこで私は、燃えにくい「固体電解質」と呼ばれる材料に注目し、固体でありながらLi+がスムーズに移動できる電池材料を開発しています。さらに、なぜ・どのようにLi+が結晶中を移動するのかという素朴な疑問から出発し、そのメカニズム解明にも取り組んでいます。また、固体電解質と電極界面の構造を工夫することで、従来の電池にはない新たな性能を引き出す研究も進めています。こうした基礎研究を通じて、電池の性能向上、将来的には産業界の発展に貢献したいと考えています。

物理工学類|准教授

宮崎 怜雄奈(ミヤザキ レオナ)

MIYAZAKI Reona

7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
13 気候変動に具体的な対策を

キーワード

固体電解質
イオン伝導
全固体電池
固体イオニクス
無機固体化学

担当分野・プログラム

研究区分

無機材料化学、エネルギー関連化学

研究テーマ

  • 新規ヨウ化物系Li+伝導体の合成とイオン伝導機構の解明
  • Liフッ化物の開発と全固体Li電池への応用
  • 正極界面のLi+吸着機構で動作する高容量電池の開発
  • 空気で発電できるLi+電池の性能向上
  • 新規Na+イオン伝導性固体の開発

メッセージ

研究の出発点は、「なぜこうなるのだろう?」という素朴な疑問にあります。しかし、その問いに本気で向き合うためには、一方向からの見方だけでは不十分であり、ものごとを多角的に捉える視野がとても重要です。そうした視点がなければ、それが実は本質を突いた問いであったとしても深く掘り下げられず、ただの“もやもや”のままで終わってしまいます。だからこそ、勉強以外の異なる分野にも(スポーツでも芸術でも)夢中になって、「これだけは人に負けないぞ」と言えるものを自分なりに築いてください。そうした経験が、AIには真似しにくい人間ならではの新しい発想やひらめきを生み、研究を前に進める力になると信じています(もちろん勉強も頑張ってくださいね)。