Close

EMI授業の改善と多文化共生

日本の大学で増えている「英語で学ぶ授業」を舞台に、ネイティブと非ネイティブの教員や学生がどのように意思疎通を図っているかを研究しています。これまでの調査で、言葉がうまく伝わらない原因は、個人のやる気や英語力そのものの問題ではなく、お互いに歩み寄り、話し方を合わせる「調整」の不足にあることが分かりました。完璧な英語の習得にこだわりすぎるのをやめ、授業の理解度や満足度という本来の「価値」をどう高めるかを考えています。具体的には、実際の会話データを分析してスムーズに対話するためのコツを特定します。さらに、この教室内の知見を、日本の「多文化共生社会」における言葉の壁や情報伝達のトラブル解決へと応用し、誰もが暮らしやすい社会づくりに貢献することを目指しています。
大学における英語による専門教育(EMI)のあり方を中心に研究を進めています。専門科目を英語で行う授業では、言語面の課題だけでなく、文化的背景の違いに起因するコミュニケーションの難しさも生じます。他大学の研究者と連携し、英語化された授業における円滑な意思疎通の方法や学習効果の向上策を検討しています。さらに、その成果を多文化共生社会の実現に向けた教育の在り方へとつなげることを目指しています。言語と専門教育をつなぐ視点から、実践的な提言を行っています。

基礎類|教授

永井 正司(ナガイ マサシ)

NAGAI Masashi

4 質の高い教育をみんなに

キーワード

共通語としての英語
授業の英語化
多文化主義

担当分野・プログラム

研究区分

文学、言語学

研究テーマ

  • 共通語としての英語
  • 授業の英語化
  • 言語理論

メッセージ

日本の英語授業では「完璧な英語」を求めがちですが、大切なのは些末なスキル向上に執着せず、互いに歩み寄り、本当に伝わる授業の「価値」を高めることです。私の研究では、ネイティブと非ネイティブが混在する環境での実際の会話を分析し、円滑な意思疎通を支える工夫を解明してきました。この研究の真の意義は、教室の中だけに留まりません。ここで培った対話の分析手法を教室外の社会へ応用することで、多文化共生が進む日本での言葉の壁や情報伝達のトラブルを解決するヒントに繋がります。誰もが孤立せず、多様な背景を持つ人々が豊かに響き合える社会を作りたい——そんな想いで研究を推進しています。