内藤 隆
NAITOH Takashi
渦運動の解明・制御と工学的な利用
渦輪や噴流といった流体の動きを実験的に解き明かす研究を行っています。渦輪の大きな特徴は、まとまりを保ったまま持続的に移動し、周囲の流体を巻き込みにくい点にあります。この性質を利用すると、空間の特定の場所へ効率よく流体を届けられるため、無駄な拡散を抑えて省エネルギーやコスト削減につながる可能性があります。また、渦輪は形成条件が幅広く、複数を組み合わせれば流れ場を多様に変えられるため、通常の噴流よりも柔軟な制御が期待できます。一方で、渦輪による流体輸送を詳しく調べた例は多くありません。そこで私たちは、さまざまな条件下で渦輪がどのように動き、どのように制御できるのかを明らかにする研究を進めています。

担当分野・プログラム
研究区分
流体工学、熱工学
研究テーマ
- 軸流による渦運動の制御に関する研究
- 渦輪を利用した物質輸送に関する研究
- バブルリングの形成に関する研究
- 外力が作用する渦運動に関する研究
- 環状スリットノズルから形成される渦輪
メッセージ
我々の生活圏は大気中にあり、また、日々の生活において流動現象は身近なものです。そのため、モノづくりにおいて流動の特性を利用し、効率を上げることは、工学的に必要不可欠です。また、様々で複雑な流動現象は、渦運動によって構成されています。そこで、その最もシンプルな形状である渦輪を用いて流動特性を明らかにし、制御することを目指しています。渦輪自身の運動は、各種保存法則や不安定性に基づいており、シンプルな形状であるにもかかわらず、一見不思議な振る舞いを見せます。それらを観察・測定し、原因を物理的に解釈することによって、より複雑な流動現象の解明につながっていくと考えています。
