中村 勇太
NAKAMURA Yuta
需要家リソースを生かした数理に基づくスマートな電力システム
電力系統という重要インフラにおいて、電気を使う側(需要家)が持つ蓄電池・水素製造装置・電気自動車などは単純な需要、すなわち「受け身」の存在でした。これらを「需要家リソース」として能動的に活用し、電力品質である電圧や周波数を維持・安定化させるための制御方法について研究しています。「どの機器をいつ、どれだけ動かすか」を自動的に決めるのが「数理」の役割です。混合整数計画法などの数理最適化で最適な運用計画を導き、さらに過去の運用経験から自律的に学ぶ強化学習も組み合わせることで、複雑な条件にも柔軟に対応できます。これにより実現するのが「スマートな電力システム」です。コスト削減・CO2排出削減・需給調整市場への参入・災害時のレジリエンス確保を同時に達成する、持続可能なエネルギー社会の実現を目指しています。

電気・機械工学類|助教
中村 勇太(ナカムラ ユウタ)
NAKAMURA Yuta
キーワード
エネルギーマネージメント
オペレーション・リサーチ
電力システム
担当分野・プログラム
研究区分
電気電子工学
研究テーマ
- 電力システムの制御および運用システム構築
- 需要家のエネルギー利用最適化
- 電力設備の最適設計および経済性評価
メッセージ
私はもともと電気(理科)や情報系に興味があり、それがきっかけで電力・エネルギーの研究を始めました。今、日本も世界も2050年カーボンニュートラルという大きな目標に向かっています。太陽光発電や風力発電の出力は気まぐれで、単純に増やすだけでは電力系統が不安定になります。そこで「どの機器を、いつ、どれだけ動かすか」を数学的に最適化することが私の研究の核心です。エネルギー問題は工学だけでなく、コストなどの経済性・CO2排出量などの環境性・エネルギー政策や電力市場などの社会制度とも密接に絡み合っています。そんな「社会と数理がつながる面白さ」を感じながら研究しています。
