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光とイオンで探る生き物が営むエネルギー変換のしくみの研究

細菌が運動する際に使う「べん毛モーター」という極めて小さな回転装置の仕組みを研究しています。べん毛モーターは、生き物が活動するためのエネルギー変換にも深く関わっており、その回転を止める阻害剤がどのように働くのかを詳しく調べています。これにより、将来的には病原性細菌を弱めたり、不活化したりする新しい薬剤の開発につながる可能性があります。また、光で働く膜タンパク質ロドプシンや、イオンの通り道となるイオンチャネルなど、多様な膜タンパク質の機能解析にも取り組んでいます。赤外分光法、核磁気共鳴、クライオ電子顕微鏡といった先端的な手法を使い、生命現象の基盤となるしくみの解明を目指しています。

生命・応用化学類|助教

錦野 達郎(ニシキノ タツロウ)

NISHIKINO Tatsuro

3 すべての人に健康と福祉を
9 産業と技術革新の基盤をつくろう

キーワード

細菌べん毛モーター
クライオ電子顕微鏡
ロドプシン
赤外分光法

担当分野・プログラム

研究区分

分子レベルから細胞レベルの生物学

研究テーマ

  • 光受容膜タンパク質ロドプシンの分子機能の研究
  • 細菌の運動性に関する研究
  • エネルギー変換タンパク質の機能と構造変化の研究

メッセージ

生き物の営みに必須なエネルギー変換を担うタンパク質が働く仕組みを生物学、化学、物理学の3つの視点から研究しています。特に、細菌を中心とする微生物のもつタンパク質に興味を持っています。具体的には、細菌の動きを生み出すべん毛モーター、光を受容して機能を発揮するタンパク質ロドプシンを扱っています。これらのタンパク質の原子レベルの変化が、タンパク全体のかたちを変化させることで、どうやって機能するのかを、電子顕微鏡や分光法を用いて調べています。私の研究を通して、タンパク質のエネルギー変換の分子メカニズムを理解することは、細菌の運動を制御する技術による病原性細菌の不活化、エネルギー変換能率が100%近いナノメートルスケールの極小分子モーターの開発、光で細胞を操作する光遺伝学での社会実装が見込まれます。