大橋 美佐
OHASHI Misa
対称性から読み解く多様体の幾何学
微分幾何学を専門とし、「多様体」と呼ばれる空間の性質やその対称性について研究しています。多様体とは、曲面のように大きなスケールでは曲がっていても、小さな範囲で見れば平らに見える空間を一般化したものです。このような空間にどのような「対称性」があるのかを調べることは、その構造や特徴を深く理解するうえでとても重要です。
私の研究では、とくに「リー群」と呼ばれる数学的な考え方を使って対称性を記述し、その作用によっても変わらない量(不変量)に注目しています。この不変量を手がかりにして、さまざまな空間をどのように分類できるかを考えています。その際に、「モジュライ空間」という枠組みを使って、空間の集まり方や関係を調べています。対称性と幾何学との関係を明らかにすることで、さまざまな空間がもつ本質的な特徴を理解し、新たな視点からその構造を捉えることを目指しています。

担当分野・プログラム
研究区分
代数学、幾何学
研究テーマ
- 幾何的不変量と Lie 群の表現
- Moving frame method による幾何構造の記述と分類
- Lie群の作用と幾何構造の自己同型群
メッセージ
多様体という数学の理論は、とても身近なところで役立っています。たとえばロボットの回転や姿勢のコントロール、物理シミュレーション、そしてデータ処理など、さまざまな分野で使われています。この理論では、図形や形の性質を考える「幾何学」の考え方を取り入れることで、複雑な問題でも整理して理解できるようになります。その結果、データをより効率よく分析できるようになります。
さらに今後は、データ解析のスピードアップや、データを見やすくする可視化の技術、そして解析そのものの精度向上などが期待されています。
