渡邊 威
WATANABE Takeshi
スーパーコンピュータで挑む乱流輸送・複雑流動現象の解明
乱流輸送や混相流に代表される複雑流動現象のメカニズム解明を目指し、スーパーコンピュータを用いた大規模数値シミュレーション研究を進めています。乱流輸送は、大気・海洋における熱や物質の輸送、雲中の液滴輸送、工業装置内の粒子混合など、自然現象から産業応用まで幅広く現れる重要な現象です。特に、乱流輸送の統計法則や2次元乱流の普遍的性質に着目し、乱流統計理論と高精度シミュレーションを組み合わせた研究に取り組んでいます。また、乱流と微小粒子・ポリマー・気泡との相互作用をオイラー・ラグランジュ法により解析し、複雑な輸送・分散現象の理解と流れ場への影響の解明を進めています。さらに、超並列計算技術を活用して、広い時空間スケールをもつ乱流現象を高精度に再現し、未解明な乱流輸送の普遍法則や複雑流動現象の本質に迫ることを目指しています。
担当分野・プログラム
研究区分
流体工学、熱工学
物性物理学
研究テーマ
- 乱流および乱流輸送の大規模数値シミュレーション
- 2次元乱流における普遍統計法則の解明
- 乱流中の微小粒子群(固体粒子、高分子鎖、気泡)と乱流の相互作用
メッセージ
コーヒーに入れたミルクが広がる様子、空に浮かぶ雲、風に舞う花粉、ビールの泡やシャンプーに含まれる高分子成分――私たちの身の回りには、さまざまな「複雑な流れ」が存在しています。こうした流れの多くには「乱流」と呼ばれる不規則で複雑な運動が関わっており、熱・物質・粒子を効率よく運ぶ重要な役割を果たしています。しかし、その仕組みには今なお多くの未解明問題が残されています。私は、スーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションによって、乱流と微小粒子・気泡・ポリマーとの相互作用や、複雑流動現象に潜む統計法則の解明に挑んでいます。身近な「流れの科学」に隠された謎を、一緒に探究してみませんか。
