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両親媒性分子の物性と機能に関する界面科学的研究

界面活性分子とは、一つの分子中に水に馴染む親水基と油に馴染む親油基(疎水基)を合わせもつ化合物の総称で、親水性・疎水性の両方の性質をもつことから、両親媒性分子ともよばれます。溶液内では濃度に応じて自己組織化を引き起こし、「ミセル」や「ベシクル」といった様々な集合体を形成します。また、液面上では分子が整然と並んだ「分子膜」とよばれる2次元集合体を形成します。両親媒性分子は洗浄剤や乳化剤を始め様々な工業製品に利用されているだけでなく、生体を構成する細胞の内外を隔てる細胞膜の主要な構成成分としてその役割を果たしています。我々はこの両親媒性分子の特徴・特性に着目し、新規機能性界面活性分子を合成・開発し、その水中・油中での界面活性分子の挙動や物性を界面科学的観点から調査するとともに、生命現象の中でも特に麻酔現象について、生体膜界面への麻酔薬の分子作用メカニズムの解明にも取り組んでいます。

生命・応用化学類|准教授

山本 靖(ヤマモト ヤスシ)

YAMAMOTO Yasushi

4 質の高い教育をみんなに
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
16 平和と公正をすべての人に

キーワード

両親媒性分子
界面物性
オイルゲル
分子膜
麻酔科学

担当分野・プログラム

研究区分

物理化学、機能物性化学
生体分子化学
神経科学
生体の構造と機能

研究テーマ

  • 界面活性分子を用いたオイルゲルのゲル化挙動およびその物性調査
  • 界面科学的手法を用いた分子膜への麻酔薬の分子作用機構

メッセージ

水と油のように本来混ざらないものをつなぐ「界面活性分子」は、洗剤や食品、化粧品だけでなく、私たちの体の細胞膜にも使われ、生命を支える重要な存在です。本研究では、これらの分子が水や油の中でどのように集まり、秩序ある構造を生み出すのかを解き明かし、その仕組みをもとに新しい機能をもつ界面活性分子の開発を目指しています。また、麻酔がどのように効くのかという仕組みを界面活性分子の特徴・特性から分子レベルで理解することで、より安全で効果的な医療への貢献も目指しています。目に見えない小さな分子の振る舞いを知ることが、暮らしと命を支える力になる―そんな想いを込めて、研究を続けています。