工学専攻社会工学系プログラムの小高 大傑さん、小橋 朋弥さん、近藤 良文さん、水野 僚さんが令和4年度土木学会中部支部研究発表会 優秀講演者賞を受賞しました。
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2023年5月 8日掲載
受賞者
工学専攻社会工学系プログラム
小高 大傑 (永田和寿研究室)
小橋 朋弥 (前田健一研究室)
近藤 良文 (京川裕之研究室)
水野 僚 (庄建治朗研究室)
受賞名
令和4年度土木学会中部支部研究発表会 優秀講演者賞
受賞の内容
小高 大傑「ゴムダンパーに生じた剥がれとせん断変形形状に関する解析的考察」
ゴムダンパーの劣化の一つに積層部底面と下部鋼板の加硫接着部が剥離する現象が挙げられます。この剥がれ現象は耐震性能の大幅な低下をもたらすにも関わらず、剥がれの程度を正確に測定する手法が確立されておりません。そこで本研究は、剥がれの程度を変えたゴムダンパーのせん断変形を静的解析によって求めることで剥がれの程度とせん断変形形状に関係性があることを明らかとしました。
図-1 剥がれが生じたゴムダンパー 図-2 剥がれが生じたゴムダンパーモデルを
せん断させた時の変形図
小橋 朋弥「内水圧が作用する地下埋設管渠の周辺地盤における粗粒化の進展」
内水圧は下水道埋設管の破損部から水が流出する現象であり、陥没発生を助長することが明らかになっています。本研究では、内水圧がどのように作用して周辺地盤に影響を及ぼすかを目的として,実験及び解析を行いました。その結果、内水圧が発生し、水の流速と過剰間隙水圧比が一定条件を満たすことで、粗粒化が発生することが判明しました。また、粗粒化の発生は、更なる粗粒化の発生を促進し、陥没発生リスクを高めることが示唆されました。
図-1 破損管の様子 図-2 浸透流解析結果
近藤 良文「不飽和未固結カオリン粘土の力学特性に関する実験的研究」
用地造成や盛土造成の際、造成地盤の圧密が終了していない未圧密状態の場合があります。未圧密地盤は圧密が完了した地盤よりも強度が低く、変形しやすいため、盛土等の土構造物をつくる際問題となり得ます。そのため、実地盤を想定し、不飽和未圧密粘土の三軸圧縮試験を行い、その力学挙動を把握しました。
水野 僚「複数のため池の貯留効果を考慮した市街地の流出特性に関する研究」
本研究では、名古屋市緑区のため池が密集した市街地流域を対象に、複数のため池の貯留効果を考慮した高精度な流域流出量の予測を目的として、流域内に存在するため池が下流側に与える影響の分析や新たな流出モデルの構築を行いました。流域内ため池の貯留効果を考慮した結果、洪水時の流量予測精度の向上に成功しました。また、流域を複数の小流域に分割することで更なる予測精度の向上に成功しました。
今後の抱負
小高 大傑さん
この度は、このような賞をいただき大変光栄に思います。今回の受賞は日々ご指導いただいている指導教員の永田和寿先生をはじめ、研究室のメンバーのご協力をなくしては得られないものであったと考えています。この場をお借りして感謝申し上げます。今後もより一層研究に励み、研究分野のさらなる発展に貢献していきたいと思います。
小橋 朋弥さん
この度、優秀講演者賞を頂き光栄に思います。今回の受賞は、指導教官である前田先生、同じ陥没班や研究室のメンバーのサポートによるものです。この場を借りてお礼申し上げます。今後も研究に励み、陥没メカニズムの解明で日本の防災に貢献していきたいと思います。また、研究テーマである陥没を多くの方に知っていただきたいと考えています。
近藤 良文さん
今回の学会発表を糧にし、大学院の二年間でも研究に精進していきたいと思います。今回の発表では実験結果のみではありましたが、これからの研究で実験結果からそれを再現する解析まで行い、実社会へより貢献できるように取り組んでいきたいと思います。
水野 僚さん
土木を学ぶ者として、このような賞を頂き大変光栄に感じています。指導教員の庄建治朗准教授や同研究室の方々にも深く感謝申し上げます。今後、大学院においても水害対策の観点からより一層研究に励んでまいります。
井戸田 秀樹 教授、北川 啓介 教授、佐藤 篤司 教授が日本建築学会論文集査読功労者表彰を受けました。 佐藤篤司 教授が,2023年日本建築学会賞(論文)を受賞しました。