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工学専攻生命・物質化学プログラムの鈴木 隆之介さんが日本化学会秋季事業第14回CSJ化学フェスタ2024 優秀ポスター発表賞を受賞しました。

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2024年12月25日掲載


受賞者

工学専攻生命・物質化学プログラム  (水野 稔久研究室)

鈴木 隆之介

受賞名

日本化学会秋季事業第14回CSJ化学フェスタ2024 優秀ポスター発表賞

(第14回CSJ化学フェスタ2024)

受賞の内容

「細胞膜透過PG-surfactantによるSmad2を標的とする生理活性ペプチドの細胞内送達とそれによるTGF-βシグナル伝達阻害の評価」

当研究室で開発した、外来蛋白質の細胞内への浸透を助ける細胞膜透過キャリア(cpPG、図1)を用いることで、細胞内シグナル伝達分子Smad2に結合活性を持つ生理活性ペプチド(SBD)の細胞内への効率良い送達に成功した。これにより、ガン細胞の転移にも関わる上皮間葉転換(EMT)を抑制可能なペプチド医薬品(SBD-cpPG)の開発に成功した(図2)。細胞内シグナル伝達分子に直接作用可能な生理活性ペプチド・蛋白質の細胞内への浸透を助ける技術開発は、新たなバイオ医薬品開発の鍵の1つとされており、cpPGはその要件を満たすことが期待されます。

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図1 外来蛋白質の細胞内への浸透を助ける細胞膜透過キャリアcell penetration PG-surfactant (cpPG)
図2 ガン細胞の転移にも関わる上皮間葉転換(EMT)を媒介する、細胞内シグナル分子Smad2を標的としたペプチド医薬品(SBD-cpPG)の開発

今後の抱負

これまでもいくつかの学会発表に参加してまいりましたが、このたび初めて賞を頂く機会を得ることができ、大変光栄に存じます。成果をこのような形で評価していただけたことは、研究へのモチベーションを一層高めるとともに、自分の努力を誇りに思うきっかけとなりました。また、指導教員である水野稔久准教授や研究室の同僚のサポートに、改めて深く感謝申し上げます。この感謝の気持ちを胸に、さらなる成果を目指して日々真摯に研究に取り組んでいく所存です。