工学専攻知能情報プログラムの加藤拓弥さんと中村詩織さんが第25回情報科学技術フォーラムにてFIT奨励賞を受賞しました
Campus life
学生生活
2026年10月 9日掲載
受賞者
工学専攻 博士前期課程 知能情報プログラム (大囿忠親研究室)
加藤拓弥
中村詩織
受賞名
FIT2026 第25回情報科学技術フォーラム FIT奨励賞
受賞の内容
加藤拓弥「記憶の在処を探す:将棋GPTにおける持ち駒の線形表現分析」
AIは高い性能を示す一方、内部で何を表現し、判断に用いているかは十分に分かっていません。本研究では、入力に明示されていない状態をAIが内部でどのように再現するかを検証する題材として、将棋の「持ち駒」に着目しました。棋譜のみから学習させたAIを解析し、持ち駒の情報が内部でどのように表現されているかを明らかにしました。入力にない状態の再現・検証に将棋特有の持ち駒を用いた独創性と面白さが評価され、受賞につながったと考えられます。

中村詩織「口調指定下におけるLLMに基づく仮想アンケートの実社会データとの比較」
LLMは豊富な知識を持つにもかかわらず、指定された属性の人間になりきるよう指示して回答を生成させても、その回答が実際の人間の傾向と一致しないという問題があります。そこで、人間が他者になりきる際に口調や身振りから入ることに着想を得て、LLMにも口調までなりきるよう設定したところ、実際の人間の傾向に近づくことを確認しました。本研究は、口調という行動の指定に着目し、AIの回答を現実に近づけるための基礎的な知見を示した点が高く評価されました。

受賞者のコメント
加藤拓弥さん
この度はFIT奨励賞を受賞することができ、大変光栄に思います。自分が純粋に好きだと感じていた「将棋」を研究対象として選び、その魅力や価値を学術的な視点から掘り下げ、一つの研究として評価されるところまで形にできたことを大変うれしく思います。そのためにご指導いただいた櫻井祐⼦教授、菊地真⼈助教、⼤囿忠親教授、篠⽥正⼈教授、⼩⼭聡教授および研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

中村詩織さん
本研究は、学部生の頃に「小さなアルバイト先を何とか盛り上げたい」という思いから始まりました。具体的には、新発売の商品に需要のある顧客を想定し、その顧客の意見や評価をAIで生成・分析するという着想が出発点です。議論と実験を重ねる中で、着想を少しずつ研究として具体化してきました。このような形で評価いただけたことを大変うれしく思います。日頃より親身にご指導くださった菊地真人助教と大囿忠親教授に、心より感謝申し上げます

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