電子情報通信学会無線通信システム研究会優秀発表賞を受賞
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2015年7月 2日掲載
情報工学専攻博士前期課程1年の國友啓佑さん(岡本英二研究室)が平成27年度電子情報通信学会無線通信システム研究会初めての研究会優秀発表賞を受賞しました.
一般社団法人電子情報通信学会が主催する研究専門委員会の一つで,セルラシステムなどの無線通信技術に関する研究発表(年間370件)と技術交流を行う場です.本研究会では特に25歳以下の若い研究者への発表奨励を目的として,年に1度「初めての研究会」セッションを設けて初めて研究会で発表する若手研究者の表彰を行っております.平成27年度の初めての研究会では29件の講演があり,8分の口頭発表および90分のポスター発表により審査が行われ,6件が表彰されました.
受賞研究テーマ
國友さんの受賞発表題目は「Network Codingを適用した上りリンク高速移動端末間通信におけるチャネル推定適用の検討」で,学部4年生のときから取り組んだ株式会社デンソーとの共同研究の成果を発表したものです.自動車の高度運転支援システムでは無線通信を用いた情報伝送を用いることが必要不可欠であると考えられています.車同士の通信である車車間通信,路側機と車との路車間通信,歩行者との車との歩車間通信を用いて周辺情報や広域情報を高度に利用することで,交通の更なる安全性,効率,快適性の向上を実現することができます.しかし移動体である車の通信では,送受信信号にフェージングと呼ばれる不規則な変動が起こり品質が大きく劣化してしまうため,その対策が必要でした.國友さんは,ある車両Aから路側機への上りリンク路車間通信の高品質化のために,周囲にいる車両BからもAの情報を車車間と路車間通信を用いて路側機へ1ホップ伝送を行うことで協力伝送する方式において,新たに高品質なフェージング補償を行う手法を構築しました.その結果,40km/h程度の移動速度においてこれまでの1/10の伝送誤り率を実現できることがシミュレーションにより明らかになりました.この結果は車両無線通信の更なる高品質化に大きく貢献できると考えられます.「初めての研究会」セッションでは,この研究成果とプレゼンテーションの能力が高く評価されました.
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