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工学専攻生命・応用化学系プログラムの高橋 孝介さんが第86回日本生化学会中部支部例会 奨励賞を受賞しました。

2022年06月09日掲載


受賞者

工学専攻生命・応用化学系プログラム 水野 稔久研究室

高橋 孝介

受賞名

第86回日本生化学会中部支部例会 奨励賞

日本生化学会中部支部

受賞の内容

「ゲスト蛋白質を内包可能な蛋白質カプセルへの抗体表面修飾と細胞内導入評価」

近年創薬の世界では大きなパラダイムシフトが起こっており、従来からある低分子有機化合物をベースとした低分子医薬品に加えて、蛋白質や核酸などの生体高分子を高分子医薬品(一般にはバイオ医薬品と呼ばれます)として処方する検討が、実用レベルで進んでいます。一般に高分子医薬品は低分子医薬品に比べて特異性が高く、副作用を抑えた創薬が可能となる利点がある一方で、自発的には細胞内に取り込まれないとか、組織深部まで浸透できないなどの、高分子であるがゆえの欠点も抱えています。そのため、この問題を解決可能な「バイオ医薬品に対する送達キャリア」開発が世界中で検討されています。本研究では、所属研究室にて発見された新たな構築原理で作製されたタンパク質ベースのリポソーム様のカプセル構造物が、タンパク質医薬品を送達するための送達キャリアとして利用可能であることを明らかにした内容となります。この送達キャリアは、タンパク質医薬品をカプセル内部に内包させつつ、カプセル表面に対して受容体に対する抗体分子を表面修飾することで、特定の細胞種にのみ非常に特異性高くタンパク質医薬品を送達可能とすることも明らかになりました。

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今後の抱負

このような栄えある賞をいただき、大変光栄に思います。指導教員である水野先生をはじめ、研究室のメンバーからのアドバイス等を受け研究を重ねたことにより形となり、このような賞を頂けたと感じます。心より感謝申し上げます。日本生化学会では、医学部、薬学部の沢山の先生方の発表を聞かせていただき、私の研究でも最終目標として、生体内で機能するキャリアの開発を目指していこうと改めて感じ、刺激を受けました。今回の受賞を励みに、より一層研究に勤しみたいと思います。

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