工学専攻ソフトマテリアルプログラムの埜多家貴子さん、村松怜さん、山田修二さんが日本接着学会 若手交流シンポジウム2025にて受賞しました
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2025年7月 8日掲載
受賞者・受賞名
日本接着学会 若手交流シンポジウム2025
・最優秀発表賞
工学専攻ソフトマテリアルプログラム 埜多家貴子(永田謙二研究室)
・優秀発表賞
工学専攻ソフトマテリアルプログラム 村松怜(永田謙二研究室)
工学専攻ソフトマテリアルプログラム 山田修二(高須昭則研究室)
受賞の内容
埜多家貴子「繊維状配位高分子の創成と形成機構の考察」
金属イオンと有機配位子からなる配位高分子は、一般的な高分子化合物には見られない特異な性質を持つ一方で、高い結晶性ゆえに硬くて脆く、通常は微粒子や粉末として材料に応用されてきた。そこで本研究では、結晶性と柔軟性を兼ね備えた繊維状配位高分子の構築を検討した。その結果、銅チオラートからなる配位高分子が凝集粒子表面から繊維状構造へ変化することを見出し、その成長過程の詳細を明らかにした。
村松怜「新規固体潤滑剤としての層状銀チオラートの応用」
摩擦によるエネルギーロスの削減のため、新規の層状固体潤滑剤の開発が望まれている。本研究では、従来の固体潤滑剤が持つ構造制御が困難という課題を克服するため、分子レベルで構造設計が可能な層状材料の銀チオラートの潤滑性を評価した。その結果、銀チオラートの潤滑性は層間力に依存することを明らかとし、構造設計によって潤滑性を制御できる固体潤滑剤であることを示した。
山田修二「ゲル状連鎖移動剤を用いたビニルモノマーの重合」
連鎖移動剤はポリスチレンやアクリル樹脂を狙い通りに重合させるために広く応用がなされている。私たちはポリエステルを原料として、報告例の無いゲル状の連鎖移動剤を開発した。可視光線を用いた重合にこの連鎖移動剤を用いたところ、ポリエステルとポリスチレンのハイブリッドゲルを高効率で合成できることを発見した。この研究により、新たな接着剤に向けた高分子材料の開発が期待される。
受賞者のコメント
埜多家貴子さん
このたびは、このような賞をいただき大変光栄に思います。日頃よりご指導くださる江口先生、永田先生をはじめ、励まし合いながら共に取り組んできた研究室のメンバー、そして日頃から支えてくださっている多くの方々に、心より感謝申し上げます。今後もより一層研究に励み、成長していきたいと思います。
村松怜さん
このたび、このような賞をいただきましたことを大変光栄に思います。今回の受賞は、日頃より多大なご指導をいただいている江口裕先生、永田謙二先生、そして日々ともに研究活動に励んでいる研究室の皆様のご支援のおかげです。この場をお借りして心よりお礼申し上げます。本受賞を励みとし、今後も研究活動により一層邁進していきたいと思います。
山田修二さん
このたびは、このような賞をいただき、大変光栄に思います。日頃からご指導いただきました高須昭則先生、そして共に切磋琢磨し合える研究室のメンバーにも深く感謝申し上げます。今後もより一層研究活動に尽力し、高分子化学の発展に貢献していきます。

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