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工学専攻ソフトマテリアルプログラムの吉見颯真さんが2025年繊維学会秋季研究発表会 優秀ポスター発表賞を受賞しました

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学生生活

2025年11月21日掲載


受賞者

工学専攻 博士前期課程 ソフトマテリアルプログラム (永田・江口研究室)

吉見颯真

受賞名

優秀ポスター発表賞

(2025年繊維学会秋季研究発表会)

受賞の内容

「アルミナ充填TPU複合材料の熱伝導性に及ぼす球状高分子微粒子の添加効果」

近年、電子機器の小型化および高性能化の進展に伴う発熱密度の増加に対処すべく、熱伝導性材料の開発が急務となっている。一般に、樹脂材料に球状アルミナ(s-Al₂O₃)を高充填することで高い熱伝導性が得られる一方で、柔軟性が著しく損なわれる。そこで、柔軟性に優れる高分子微粒子(USP)の添加により、s-Al₂O₃の低充填下でも効率的な熱伝導経路の構築を試みた。このアプローチにより、下図のような高熱伝導性と高柔軟性を両立する新規複合材料の開発を検討した。

受賞者のコメント

この度は優秀ポスター発表賞として選考いただき、大変光栄に存じます。柔軟性と高熱伝導性の両立という課題に取り組む中で、予想外なデータが得られる場面も多く、試行錯誤を重ねてまいりました。それだけに、今回の受賞は大きな励みになりました。本研究は電子デバイスやEVなどを意識した「軽量」で「柔軟」な材料設計に特長があり、従来の高充填球状アルミナ複合材料の課題を解決できる可能性があります。今後、さらに工業的に要求される性能を踏まえた実験に取り組み、実社会で活かせる材料の開発を目指してまいります。

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