工学専攻材料機能プログラムの田中康太朗さんが第72回材料と環境討論会 若手講演奨励賞を受賞しました
Campus life
学生生活
2025年11月27日掲載
受賞者
工学専攻 博士前期課程 材料機能プログラム (星芳直研究室)
田中康太朗
受賞名
若手講演奨励賞
受賞の内容
「3Dインピーダンス法を用いた鉄鋼材料の水素発生および侵入挙動に対する対極の反応機構解析」
鋼材の水素発生および侵入機構の解析には、Devanathan-Stachurski セル(DSセル)を用いた電気化学的水素透過法が用いられています。この手法では水素侵入の促進剤としてチオシアン酸アンモニウム (NH4SCN) が試験溶液にしばしば添加されます。しかしながら、DSセルを用いた長時間の電気化学測定において、チオシアン酸イオン (SCN-) が白金対極における電極反応によって消費されることで、鋼材(作用極)の水素発生および侵入挙動における測定結果を正しく評価できない可能性が危惧されています。本研究では、3Dインピーダンス測定およびファラデーインピーダンスシミュレーションをおこない、SCN-の反応を考慮した白金対極の反応機構を明らかにすることで、DSセルを用いた電気化学的水素透過法における課題点を明らかにしました。
受賞者のコメント
この度、このような賞をいただくことができたことを大変光栄に思います。研究を進めるにあたり、日頃から懇切丁寧なご指導をいただいております星芳直准教授、ならびに研究を支えてくださった研究室のメンバーの皆様に、心より感謝を申し上げます。今回の受賞を励みとし、今後より一層研究活動に尽力していきたいと考えております。

