生命・応用化学専攻の光川陽奈子さんが2018年年会日本セラミックス協会年会優秀ポスター発表賞で優秀賞を受賞しました。
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2018年5月31日掲載
受賞者
生命・応用化学専攻(岩本・本多・大幸研究室)
光川 陽奈子
受賞名
2018年年会 日本セラミックス協会年会優秀ポスター発表賞 優秀賞
公益社団法人日本セラミックス協会
受賞の内容
近年注目を集めている太陽光を利用した光触媒による水分解による水素(ソーラー水素)製造では、水素とともに生成する酸素を高効率で分離する必要があります。私たちの研究室は、NEDO人工光合成プロジェクトの研究開発の一環として、このソーラー水素の分離・精製に有効なガス分離膜の合成開発研究に取り組んだ結果、従来のシリカ(SiO2)膜では応用が困難な低温かつ水共存下のソーラー水素製造環境下で、優れた水素選択透過性能を有する新規なSi-C-H系有機・無機ハイブリッド膜を見出しました。
ガス透過試験条件:T= 50 ºC, 差圧=100 kPa, H2O (p/po) 分圧:最大=1.0.
従来のSiO2膜
(a) 水の凝縮によりガス透過が困難となる。
Si-C-H膜
(b) 水共存下でも高い水素透過率(10-7mol·m-2·s-1·Pa-1オーダー)を示す。
水素親和性を有しており、従来のSiO2膜と異なりHeより高い水素透過率を示す。
(c) ソーラー水素を模擬した水素-窒素混合ガスを分離対象とすると、特にH2O (p/po) 分圧>0.8で極めて高い水素選択透過特性を示す(透過窒素は検出限界以下)
今後の抱負
今回の受賞は研究面でご指導してくださった岩本先生、本多先生、大幸先生、そして研究室の方々の支援があってこそだと考えております。本当にありがとうございます。引き続き、水素社会実現の布石となる本研究に注力してゆきたいと思います。
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