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ソーラーカー部「Bridgestone World Solar Challenge 2019」出場報告!

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2019年12月 9日掲載


 名古屋工業大学ソーラーカー部が、オーストラリアにて開催された「Bridgestone World Solar Challenge 2019」を8位で完走しました!

以下、ソーラーカー部より届きました出場報告をご覧ください。

ソーラーカー部「Bridgestone World Solar Challenge 2019」出場報告


 ソーラーカー部が「Bridgestone World Solar Challenge2019(ブリヂストン・ワールドソーラーチャレンジ/BWSC2019)」に参戦し、8位入賞を果たしました。2015年大会では16位、2017年大会では12位、2019年大会では8位と順調に成績を伸ばし続けています。

BWSC2019参戦レポート1.pngゴール地点(アデレード)のビクトリア・スクエアの噴水前での記念撮影

 Bridgestone World Solar Challengeは、2年に1度オーストラリアにて開催される大会で、2019年10月13日(日)~20日(日)に開催されました。
 この大会は世界最高峰のソーラーカーレースと言われており、オーストラリアを縦断する公道「Stuart Highway」を使って北の街ダーウィンから南の街アデレードまでの3021㎞を太陽光のエネルギーのみで走るレースとなっています。日本最北端の地の記念碑がある宗谷岬から、日本の国土の最南端沖ノ鳥島までの距離は約2845㎞のため、日本の全長よりも長い距離を走ります。


BWSC2019参戦レポート2.pngコースの概略図
出典:ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ
https://www.worldsolarchallenge.org/
 
 ソーラーカー部ではおよそ1年半をかけて空力性能に特化した新マシン「Horizon Ace」を設計・製作し大会に挑みました。日本国内では2019年5月17日~19日に秋田県にある大潟村ソーラースポーツラインで、7月13日~15日に栃木県にあるブリヂストンテストコースでの試走を行いオーストラリアへと向かいました。
 メンバーは2019年10月2日に日本を出国しオーストラリアへ向かいました。翌日3日~12日までの間、ダーウィンのヒドゥンバレー・レースウェイでマシン整備を行いました。
 また12日には予選のタイムアタックが行われ、名工大ソーラーカー部は12位となりました。

BWSC2019参戦レポート11.jpgヒドゥンバレー・レースウェイでのマシン整備の様子

 10月13日からレースが行われ、ダーウィンの国会議事堂前からスタートとなります。予選のタイム順にスタートとなり名工大ソーラーカー部は12番手からのスタートとなりました。
 レースは1日目を除き(1日目は8:30から)毎日8:00~17:00までの9時間で6日間行われます。9つのコントロールストップという中継地点を通ってゴールを目指します。1日目は第2コントロールストップのDALYWATERSに到達することができました。1日目のレース終了後、工学院大学のマシンとともに充電を行いました。

BWSC2019参戦レポート3.jpg左 名古屋工業大学 Horizon Ace 右 工学院大学 Cute Eagle

 2日目(10月14日)はレース中にマシントラブルに見舞われ緊急で修復作業を行いました。今大会で初めての緊急停車でしたが落ち着いて対応し、最低限のロスに収めることができました。
事故につながらなくて本当に良かったです。

BWSC2019参戦レポート4.jpg緊急停車しているHorizon Aceと修復作業を行うメンバー
 
 レース中は基本的に野宿をして過ごします。その日のレース終了時刻を迎えた場所でテントを張り食事の準備を行います。もちろん食事も自分たちで用意しなくてはなりません。
 3日目(10月15日)の夕食にはカレーを作りました!食事はメンバーのエネルギー源です。しっかりと食べ、マシンの整備を行い翌日に備えます。

BWSC2019参戦レポート5.jpgカレーを煮詰めるメンバー

 4日目(10月16日)はチリのチーム「Antakari」との激しいデッドヒートが繰り広げられました。抜きつ抜かれつの手に汗握るレース展開となりました!安全のため追い越しの時など無線で連絡を行わなければいけません。連絡は英語で話さなくてはならないので少しは英語力が身についたかもしれません。

BWSC2019参戦レポート6.jpg左 名古屋工業大学(Japan) 右 Antakari(Chile)

 5日目(10月17日)にして衝撃的な知らせが入ってきました。優勝候補のオランダのVattenfall Solar Teamの車体がバッテリトラブルによって全焼したとのことで、大変衝撃的な事故で新聞にも取り上げられたそうです。幸いけが人は出なかったそうです。この情報を聞いて、より一層緊張感が高まりました。

BWSC2019参戦レポート7.jpg全焼したVattenfall Solar TeamのマシンNunaX【Photographer: Jorrit Lousberg】
出典:https://www.facebook.com/145976475452380/photos/2416413741741964/

 レース最終日は風が強くマシンとドライバーの安全を最優先し少し速度を落として走行しました。スタートから6日目(10月18日)にしてついにアデレードの街が見えてきました!

BWSC2019参戦レポート8.jpg小麦畑のなかを走るHorizon Ace
 
 そしてゴールテープをきり、ChallengerClass8位でゴールしました!
 2015年に初出場し16位、2017年は12位そして今大会では8位という輝かしい成績を残すことが出来ました。レース中には様々なことがありましたが、チームメンバー全員で無事にゴールできたことが何より嬉しかったです。完走を果たしたのは27チーム中11チームと大変過酷なレースとなりました。
BWSC2019参戦レポート9.jpgアデレードのゴールラインでの記念撮影

 今後、私たちは単なる部活ではなく「産学連携研究」につなげられるよう、天気情報を自動的に処理するAIの搭載などに取り組み、活動の幅を広げていきたいと考えています。
 そして世界大会へ挑む限りは、世界一のソーラーカーチームとなることを目標に活動を続けていきます。 応援のほどよろしくお願いします。

BWSC2019参戦レポート10.jpg

関連リンク

Bridgestone World Solar Challenge(大会公式サイト・英語)

Bridgestone World Solar Challenge(紹介サイト・日本語)

本学ソーラーカー部 オフィシャルサイト

名工大ソーラーカー部 Bridgestone World Solar Challenge 2019 報告会