岸本拓磨助教が日本塑性加工学会賞新進賞を受賞しました
Research
研究・産学官連携
2025年5月28日掲載
一般社団法人 日本塑性加工学会賞 新進賞
- 受賞者
- 岸本拓磨助教
- 受賞の対象
- ダイス・ダイレス引抜きにおける金属管の寸法・表面あれ制御
- 受賞者の関連サイト
- 渡辺・佐藤研究室
- 関連するウェブサイト
- 2025年度(第60回)日本塑性加工学会学会賞受賞者


岸本助教は、これまでに金属管製造プロセスであるダイス引抜きとダイレス引抜きに着目し、包括的に金属管加工技術を発展させました。従来のダイス(金型)に管を通して縮径する空引きでは、肉厚減少が困難とされてきましたが、岸本助教は、塑性力学を基に肉厚が減少する加工条件を明らかにしました。また、ダイス引抜きと金型を用いないダイレス引抜きを複合化し、薄肉かつ平滑な表面を有する金属管の加工条件を明らかにしました。このような金属管はステントを始めとする医療機器への応用が期待されています。加えて、名工大着任後も学内に設置した自作のダイス引抜き装置を用いて、結晶塑性学を基に空引きにおける表面粗さの増加が抑制されるメカニズムを明らかにし、その成果がQ1ジャーナルであるJournal of Research & Technologyに掲載されました。
これまでの業績が一般社団法人日本塑性加工学会に評価され、塑性加工分野における学問または技術に関して発展性に富み、将来に活躍が期待される新進気鋭の個人に贈られる「新進賞」の受賞に至りました。2025年5月14日に開催された塑性加工学会賞贈賞式にて賞状と盾が授与されました。岸本助教は、今後も塑性力学や結晶塑性学を基に、金属材料の変形におけるマクロからミクロの現象解明に取り組み、金属管加工プロセスを包括的に発展させることを構想しています。
萩原幸司教授が第23回軽⾦属功績賞を受賞しました 山本勝名誉教授が、令和7年春の叙勲を受章しました
この情報は研究支援課が提供しています。