柴田研究室は,世界のフッ素医薬品の全てを解析した研究成果をアメリカ化学界誌にて発表し,その号の表紙を飾りました。
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2020年5月21日掲載
世界の医薬品市場を含フッ素医薬品が席巻しているのは,周知の通りです。しかし,認可される国の事情が複雑で,化学構造,薬効なども多義にわたるため,その全貌を網羅することは困難でした。今回,柴田教授らの研究グループは,井上宗宣博士(公益財団法人相模中央化学研究所)らと共同で,含フッ素医薬品を徹底的に調査し,その化学構造の全貌と薬効の関係を解析することに成功しました。
この論文は,アメリカ化学会の発行するオープンアクセス誌ACS Omega の2020年5巻19号に掲載(図1)されるとともに,その号の表紙を飾りました(図2)。
この論文によって,1950年代からの歴史を持つフッ素医薬品の全貌が初めて明らかになりました。その数は340品目にのぼります。また,最近,コロナウイルスに対する有効性が期待されています医薬品アビガンも,実はフッ素医薬品であり,この論文内で紹介されています。
この論文は,web掲載からわずか1ヶ月で,アクセス数が2000回を超えるなど好評です。
柴田教授らのこの調査結果は,新しい医薬品をデザインするうえで,強力な指針のひとつになると期待されます。
<掲載論文> ACS Omega 2020, 5, 19, 10633-10640
<掲載内容> Front Cover
(図1)
(図2)
この情報は研究支援課が提供しています。
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