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工学専攻生命・応用化学系プログラムの伊熊 友紀乃さん、生命・物質化学プログラムの島﨑 捷さんが第62回日本油化学会年会 日本油化学会ポスター賞を受賞しました。

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学生生活

2024年10月21日掲載


受賞者

工学専攻生命・応用化学系プログラム 伊熊 友紀乃

工学専攻生命・物質化学プログラム 島﨑 捷

山本 靖研究室

受賞名 

第62回日本油化学会年会 日本油化学会ポスター賞

第62回日本油化学会年会

受賞の内容

本表彰は、第62回日本油化学会年会でのポスター発表において、優れたポスター発表に対してポスター賞を授与するものです(年齢制限なし)。

伊熊 友紀乃「ベタイン系および硫酸系界面活性剤によるオイルゲルの物性調査」

有機溶媒に添加することで、溶媒を個体と液体の中間状態であるゲルに変化させる物質をオイルゲル化剤と呼び、化粧品や医薬品等へ応用されています。今回私たちは、少量でゲル形成が可能であるため、環境負荷を低減できるという特徴を持つ両性界面活性剤を主としてオイルゲルを作成しました。一方、この界面活性剤には、そのゲル状態を長期間維持することができないという課題点があります。そこで、入手が容易で汎用性の高いアニオン性界面活性剤を添加剤として使用することで、ゲル状態の長期間維持が可能となることを報告しました。

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島﨑 捷「パーム油由来の界面活性剤を用いた溶媒のゲル化効果」

世界で最も用いられている油であるパーム油は、年々世界的需要が拡大している一方で、農園の拡大による環境破壊問題の深刻化に伴い、持続可能な生産および利用が求められています。そこで、家庭や飲食店で使用済みとなったパーム油を回収し、界面活性剤として再利用することを目標として研究活動を進めました。パーム油に含まれる各脂肪酸由来の界面活性剤は溶媒の流動性を低下させるゲル化効果を有しており、その強度及び内部構造は各試料で大きく異なります。今回私は、各界面活性剤のゲル化におけるメカニズム解明に取り組み、単体でなくパーム油のような混合系でより幅広い条件でのゲル作製が可能となることを報告しました。

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今後の抱負

伊熊 友紀乃さん

この度はこのような賞を受賞することができ、大変光栄に思います。今回の歓びを糧に、今後の自身の研究により一層励んでいきたいと思っています。

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島﨑 捷さん

大学のみならず企業が多く所属する学会において、このような賞をいただいたことを大変光栄に思います。今回の受賞を励みとし、また本発表で得た多くの知見をもとに、今後も一層研究活動に励んでいきたいと思っています。

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