社会工学専攻の井上裕太さんが第41回コンクリート工学講演会年次論文奨励賞を受賞しました。
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2019年9月 3日掲載
受賞者
社会工学専攻(河辺研究室)
井上 裕太
受賞名
第41回コンクリート工学講演会年次論文奨励賞
受賞の内容
「電気炉酸化スラグを用いたウェッジ型モルタルの電波吸収性能及び発熱性能」
研究室では、電磁波でモルタルを熱し路面の雪を解かす「融雪用発熱モルタルブロック」の研究を行っています。
この「融雪用発熱モルタルブロック」は、路面に電波を吸収するモルタルブロックを敷き、その下に設置された管から送られた「電子レンジ」と同じ周波数の電磁波をモルタルブロック内の電気炉酸化スラグが吸収し、熱に変換することで雪を解かすという仕組みです。
この発熱の要となる電波吸収材層のモルタルは、これまで平板形状で使用していましたが、水を含んだり、材料調合の誤差によって、電波吸収性能が安定しないという性質がありました。
そこで今回、次の点を改良したモルタルを作製し、実際に電波を照射し、サーモグラフィーカメラで効果を測定するという実験を行いました。
<改良点>
・平板形状から、電波吸収性能が低下しにくいウェッジ形状(くさび形)に、形状を改良。
・電波吸収材層の「電気炉酸化スラグ」の再調合。
※電気炉酸化スラグは通常、廃棄物とされますが、その電波吸収性の高さに着目し、ウェッジ形状に最適な調合について検討しました。
さらに、ウェッジの数とスラグの調合量を変えた場合についても、影響を調べた結果、より高い最高上昇温度と、新たな発熱位置を示す、これまでにないデータを得ることができました。
今回の研究の範囲内において、廃棄物を有効活用するのみならず、より性能を高めることにも成功しました。
今後の抱負
このような賞を頂き、大変光栄です。現在行っている研究も、引き続き努力して研究していきたいと思います。
社会工学専攻の後藤康太さんが日本品質管理学会第120回研究発表会で最優秀発表賞を受賞しました。 生命・応用化学専攻の宮崎舜さんが第6回FCCAシンポジウム・グライコサイエンス若手フォーラム2019ポスター賞を受賞しました。