生命・応用化学専攻木村 友也さん、工学専攻生命・応用化学系プログラム丹羽 将徳さんが日本材料学会第103回高分子材料セミナー若手優秀発表賞を受賞しました。
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2021年1月18日掲載
受賞者
生命・応用化学専攻 木村 友也
工学専攻生命・応用化学系プログラム 丹羽 将徳
(猪股・信川研究室)
受賞名
日本材料学会高分子材料部門委員会 第103回高分子材料セミナー
若手優秀発表賞
受賞の内容
木村 友也 「主鎖にアゾベンゼンユニットを導入した非晶性ポリエステルの光可塑化現象」
本研究では、光照射により高分子材料のガラス転移温度(Tg)*を低下させるため、主鎖に光応答性分子を有するポリエステルを合成し、光照射前後でTgを調査しました。その結果、光照射により主鎖中の光応答性分子の形状変化が生じ、Tgは20℃程度低下させることがわかりました。このTgの低下は、主鎖中の光応答性分子の形状変化が主鎖の運動性を加速させることが要因であることを明らかにしました。
*ガラス転移温度:高分子材料がガラス(固体)状態からゴム~液体状態になる温度
Fig.1 光照射によるポリエステルの構造変化の概略図
Fig.2 光照射前後のポリエステルのTg
丹羽 将徳 「PEG鎖グラフトポリメチルアクリレートのレオロジー特性に与える金属塩添加効果」
本研究では、分子間相互作用を利用したゴム弾性の発現を目指しました。極性を有する高分子に金属塩を添加することで、高分子中にネットワーク構造を導入しました。その結果、分子間相互作用によるゴム弾性を付与することができました。導入したネットワーク構造は高温域においては流動するため、再成形可能なゴム材料としての利用が期待されます。
Fig.1 金属塩添加によるネットワーク構造
Fig.2 粘弾性スペクトルの角周波数依存性
今後の抱負

この度はこのような賞を頂き、大変光栄に感じております。今回の受賞は、指導教員である猪股克弘教授、信川省吾准教授を始めとした研究室に所属する皆様の支えなくしては得られないものであり、心より感謝申し上げます。今回の経験を糧として、今後もより一層研究活動に励んで参ります。
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