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ACSに掲載した岩﨑皓斗氏ら柴田研究室の研究論文が「Supplementary Cover Art」に選ばれました。

2022年12月19日掲載


ACS(アメリカ化学会)の学術雑誌The Journal of Organic Chemistryに掲載した柴田研究室の論文「KHMDS/Triglyme Cryptate as an Alternative to Phosphazene Base in Stereodivergent Pentafluoroethylation of N-Sulfinylimines Using HFC-125」(著者,住井裕司 (助教),岩﨑皓斗(工学専攻生命・応用化学系プログラム,博士前期課程1年),冨士平和 (当時,工学専攻生命・応用科学系プログラム,博士前期課程2年),Elsayed Maher Mahmoud Saleh(共同ナノメディシン科学専攻,博士後期課程3年))が高く評価され,The Journal of Organic Chemistry誌87巻23号(12月2日掲載)の「Supplementary Cover Art」に選ばれました(図1)。

221202表紙.jpg

       (図1)

評価を受けた研究論文の内容は以下のようになります。代替フロンであるHFC-125とKHMDS/triglymeを用いたN-スルフィニルイミン類の立体選択的ペンタフルオロエチル化反応を開発しました。この手法は,生成物の両方のジアステレオマーをtriglymeの有無で選択的に合成します。この方法により,以前に報告されたKHMDSと非常に高価なP4-tBuの2つの塩基を使い分ける手法による立体選択的トリフルオロメチル化反応の直接的かつ安価な代替手段が示されました(図2)。

221205_Figure2.jpg

      (図2)

なお,表紙(図1)は日本画家によるデザインで」「SHIGERU」と題した作品です。HFC-125とHFC-23はフッ素を含む温室効果ガスであり、工業廃棄物です。HFCをエナンチオに富んだフッ素化分子に変換することで、重要な材料となります。このようにHFCは、地球環境に優しいグリーンなものに着実に変換されている様を表現しています。なお,この研究は,JSPSの「Invitation Fellowships for Research in Japan (L22527)」に基づくDominique Cahard 先生(Normandie大学)および(株)東ソー・ファインケムとの共同研究,JST, CREST 分解・劣化・安定化の精密材料科学(研究総括: 高原 淳)のご支援のもとで行われました(課題番号JPMJCR21L1)。

柴田研究室

<発表雑誌>

 雑誌名:The Journal of Organic Chemistry

 タイトル:KHMDS/Triglyme Cryptate as an Alternative to Phosphazene Base in Stereodivergent Pentafluoroethylation of N-Sulfinylimines Using HFC-125

 著者:Yuji Sumii, Hiroto Iwasaki, Yamato Fujihira, Elsayed M. Mahmoud, Hiroaki Adachi, Kagawa, Dominique Cahard and Norio Shibata

 論文情報:DOI: 10.1021/acs.joc.2c01821

掲載論文のウェブサイト

受賞内容のウェブサイト


この情報は研究支援課が提供しています。

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