柴田研究室の研究成果が,Chemical Science 誌の表紙「Cover Picture」に掲載されました。
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2018年6月18日掲載
研究論文「An eccentric rod-like linear connection of two heterocycles: Synthesis of pyridine trans-tetrafluoro-λ6-sulfanyl triazoles」が高く評価され,英国化学会Chemical Science 誌2018年6月号 (14 June 2018, Issue 22) の表紙を飾りました。
テトラフルオロスルファニル(SF4)基は,フッ素-硫黄官能基の一つであり,4つのフッ素原子に起因した疎水効果,電子的効果, および立体的効果を化合物に付与できることから, 医・農薬候補化合物の研究開発において有用な置換基であります。また,SF4基はトランス体において,2つの独立した置換基は非共役的にほぼ直線状に連結することができ,新規の化合物群の構築が可能であります。一方,SF4基を有する化合物の合成例は少なく,2つの芳香族化合物をSF4基にて連結した化合物はこれまで合成例がありません。
今回柴田研では,これまで報告したピリジン-SF4-アルケン類から脱塩素水素化することにより,ピリジン-SF4-アルキン類の合成に成功いたしました。さらに,これらのアルキンをアジド化合物とヒュスゲン環化反応を行うことにより,ベンゼン環,あるいはピリジン環とトリアゾールをSF4基を介して直線的に連結させた化合物の合成に成功しました。既存の医農薬品にはヘテロ環が含まれる化合物が数多く存在することから,2つのヘテロ環を連結したこの化合物は,生理活性を有する可能性を秘めております。
掲載内容: Cover Picture
<掲載論文> Chemical Science
<発表雑誌>
雑誌名 :Chemical Science
タイトル:An eccentric rod-like linear connection of two heterocycles: Synthesis of pyridine trans-tetrafluoro-λ6-sulfanyl triazoles
著 者:Prajwalita Das, Kiyoteru Niina, Tomoya Hiromura, Etsuko Tokunaga, Norimichi Saito and Norio Shibata
論文情報: DOI: 10.1039/c8sc01216d
この情報は研究支援課が提供しています。
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