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迫研究室の研究成果がChemistry A European Journal 誌のHot Paperに選ばれました。

Research

研究・産学官連携

2018年11月14日掲載


研究論文「Donor-Donor'-Acceptor Triads based on [3.3]Paracyclophane with 1,4-Dithiafulvene Donor and Cyanomethylene Acceptor: Synthesis, Structure, Electro- and Photo-physical Properties」が高く評価され、Chemistry A European Journal 誌 20188号、(6 August 2018, issue 44)のHot Paperに選ばれました。

近年、従来のシリコン系無機固体エレクトロニクスに代わる有機分子から構成される分子エレクトロニクスの研究が、盛んに研究されてきています。アビラムとラトナーにより提案された分子ダイオードの概念が分子エレクトロニクスの幕開けとなりましたが、提案された分子ダイオードモデル化合物は未だ合成されておりません。今回、生命・応用化学専攻の迫准教授らは分子ダイオードを目指し[3.3]パラシクロファンを基本骨格とするドナー・ドナー・アクセプター型三元系シクロファンの合成に成功しました。この三元系における[3.3]パラシクロファンは、通常ラジカルの安定化に必要な立体的に嵩高い置換基を導入しなくともDTFドナーラジカルカチオンを安定化し、ドナーとしてかつ剛直なσ-架橋として機能することを明らかにしました。本研究で新たに合成できたドナー・ドナー・アクセプター型三元系シクロファンは新しい分子ダイオードモデルとして、またスピロ共役系とは異なる直交π電子系として期待されます。






迫・塩塚研究室

<掲載論文> Chemistry A European Journal

<発表雑誌>
雑誌名:Chemistry A European Journal

著者:Katsuya Sako, Tomoya Hasegawa, Hiroyuki Onda, Michito Shiotsuka, Motonori Watanabe,

   Teruo Shinmyozu, Sachiko Tojo, Mamoru Fujitsuka, Tetsuro Majima, Yasukazu Hirao,

   Takashi Kubo,Tetsuo Iwanaga, Shinji Toyota, Takemura

論文情報:DOI番号:10.1002/chem.201801774


この情報は研究支援課が提供しています。