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<研究不正防止へ「研究情報・データ管理の指針」を制定・実施>学生向けの手引も

カテゴリ:プレスリリース|2017年04月27日掲載


 国立大学法人名古屋工業大学は、「名古屋工業大学における研究情報・データの適正な取扱いに関する要項」に基づき、「名古屋工業大学における研究データ管理の指針」を制定し、平成294月より実施を開始しました。それを受け、研究データ管理の指導をするため、学生向けに「研究データの管理(名工大方式)の手引」を作成、配付を開始しました。

 最近では電子ファイルで記録が残される場合が多くなり、従来の紙媒体での記録とは違った仕方での研究情報・データの適正な取り扱いを整備することが急務となっていました。そこで、本学工学教育総合センターは平成28年度に「研究情報の適正な取り扱いを促す研究倫理教育を推進するプロジェクト」を立ち上げ、大学院生(555名)や教員(341名)計896名(うち回答者:大学院生297名、教員129名)へアンケートを行い、研究資料の取り扱いの実態や抱えている問題点などを調査しました。それを基に作られたこの指針は、フォルダ・ファイルの区分けルールやデータの保管方法を一定のルールで統一し、誰もが容易にファイルを判別できるようにするというもので、研究不正防止やグループ内での情報交換の円滑化へつなげるねらいです。

<実験・解析データなどの元データのフォルダ分けの基本形>

研究データ_図1.jpg

 フォルダ名とファイル名により、「データ取得者」「実験方法」「試料名」「データ取得年月日」の4点が第三者にも分かるようにする。
 この趣旨に沿っていれば研究実態に合わせ、フォルダを増やしたり名前の変更をしたりするなど、柔軟にやり方を変えていける。

<論文・発表データのフォルダ分け例>

研究データ_図2.jpg

 発表された研究結果に対して疑義が生じ、データの検証が必要になるケースがあるため、論文原稿や発表スライド・ポスターと、原則すべての元データファイルを保存する。
 その他、修士論文、卒業論文、ミーティング資料についてはグループごとでルールを定めることにし、大学としてのルールは定めない。

<データの保管方法>

 データは個人ごとの管理ではなく、研究グループとして一括管理し、次のいずれかの方法で保管する。

研究データ_図3.jpg

 データは分散させず、一つのハードディスク、一つのキャビネットというように、まとめて保管する。

 この指針はあくまで研究データの適切な管理のための模範例で、これを一律に強制するものではありません。実際には研究グループごとでルールを作成するなど、独自の裁量に任される部分が大きいです。それでも、大学として指針を設けたことは、研究不正を未然に防ぐ意志を示すという意味でも重要な一歩であり、今後は学生への倫理教育が期待されます。

参考リンク

研究活動における不正防止のための取組

本件に関するお問い合わせ

名古屋工業大学 研究支援課

TEL:052-735-5204
e-mailrinkyou(末尾に@adm.nitech.ac.jpを補完してください) 


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