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取組紹介-CO₂ 排出を削減! カーボンニュートラル時代を支える 低温及び無焼成でつくるセラミックス

カテゴリ:ニュース|2022年10月03日掲載


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セラミックスは高温で焼いて作るのが常識です。焼けば当然エネルギーを消費し、CO₂ が発生します。セラミックス製造で排出される CO₂ の約6 割が焼成工程で生じます。2050 年カーボンニュートラル社会達成に逆行した製法です。知識の活用で常識を打ち破ることをモットーとしている名古屋工業大学先進セラミックス研究センターでは、セラミックスを低温でつくる、さらに高次目標としては焼かずにセラミックスを得る方法を研究しています。

焼かないからできることも沢山あります。焼かないメリットは CO₂ の排出量削減、省エネ、低コストだけではありません。例えば、これまで不可能だった素材(プラスチック、木、金属など)との複合化が可能となります。写真は樹脂製光ファイバーを無焼成セラミックスに包埋した光のオブジェです。これは単なる飾りですが、素材の組み合わせで新たな機能を得る可能性が予見できます。例えば、電子回路を組み込むなど色々な可能性があります。将来は3D プリンターと組み合わせて、宇宙で建物をつくることができるようになるかも知れません。

このような研究活動を通して、物だけでなく人づくりも行っています。学生からはこの技術を使って環境保護に役立つ材料のアイデアを提案してもらい、良い提案は本格研究のステージに進みます。個々が問題を整理し主体的に研究することで、将来自らが新しい価値を創造し開拓して行ける研究者・ 技術者となるような教育体制になっています。また、同センターは日本一の陶磁器産地である多治見市にあります。地元企業の技術とセンター教員の知識で産学連携も進んでいます。学生にとっては居ながらにしてインターンシップ、企業技術者にとってはリカレント教育にも繋がっています。

研究成果、関連行事や年報等は同センターの WEB サイトで公開しているので、ぜひご覧ください。

 先進セラミックス研究センター WEBサイト

(出典:国立大学協会広報誌「国立大学」第65号"Challenge!国立大学")


国立大学協会広報誌「国立大学」第65号"Challenge!国立大学"に、本取り組みが掲載されました。
 ▷国立大学協会 広報誌「国立大学」第65号 (「国立大学協会」サイトへ)


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