国立大学法人名古屋工業大学

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就職・キャリア・学生生活

Aさん:研究室での人間関係に行き詰まり、不登校になった

相談室を使ったきっかけ
身近な人間関係で行き詰まって不登校気味になったことをきっかけとして、相談室に通い始めました。その時期に心療内科での発達障害の診断を受け、その診断結果を活用しながらカウンセリングを進めて行きました。
発達障害の診断結果
WAIS-3というIQ検査と、ロールシャッハテストという性格検査の結果から、アスペルガー症候群に該当すると診断されました。IQで検査の項目ごとのばらつきが大きい、つまり得意なことと苦手なことの差が大きく生活に苦労しやすい特性となっていると指摘されました。言語を扱うのは得意である一方で、短期記憶が苦手であるといった具合です。
大学生活で苦しかったこと
研究室の学生や指導教員と良い関係を築くのに失敗し、楽しくない研究室生活をすることになってしまったのが辛かったです。また、就職活動において、自分に自信が無かった為に自分のことを志望企業に売り込むことが困難でした。
相談室を利用してからのこと
就職活動、及びその他生活で不便を感じた細々としたことに対してカウンセリングでの支援を受けました。就職活動という、精神的に苦痛を伴う活動への立ち向かい方(疲れたら休むなど)、適性検査への対処法、面接の受け答え方などを教わり、志望企業に入社出来ました。カウンセリングの中で、私自身の長所を知り、自分に自信が持てるようになっていったと思います。
就職活動以外では、自分の性格、発達障害の特性による生活の不便をどのように対処していくかを、カウンセリングで話し合いました。発達障害は薬で治すものではなく、生活習慣、ツールの活用で対処していくものです。記憶が苦手なら上手くメモを取ればいいといったように解決策を提案して頂き、実践し、フィードバックして、自分に合った対処法を編み出して改善して行きました。
社会人になってからのこと
会社に入ってからも、発達障害に起因すると思われる問題は見られます。短期的な記憶を苦手とする、注意力が低いなどの特性は仕事に不利です。学生時代に受けたカウンセリングで用いた、問題への対処法の考え方は今でも活用しています。卒業前のカウンセリングで、発達障害者支援センターの存在を教わったため、現在はそちらを利用しています。
迷ったら試しに行ってみれば良い
カウンセリングを受けるのに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、発達障害の有無に関わらず、何か困ったら相談に行けば良いと思います。発達障害の診断を受けたかったら、カウンセリングの中で、診断できる医療機関を紹介してもらうこともできます。一人で一ヶ月思い悩んでいるよりも30分間のカウンセリングが、状況の改善に効くことも十分にありえます。自分自身が発達障害に該当するということが分かれば、より的確な対処法を編み出すことができるし、自己理解によるメリットも得られます。例えば注意力散漫な自分を、"自分に真剣さが足りない、やる気が無い"と必要以上に責めてしまうことも防げます。

利用した支援

  • こころのリスクケア(カウンセリング、ケースワーク)
  • 障害学生支援(SST)
  • 教員相談
  • 保健センター
  • 就職相談

この情報は学生生活課が提供しています。

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